憧れの、バナナの葉でミールス

Food / インド料理など、ごはんの話

Meals-shribhalajee-20041230

Meals at Shri Balaajee Bhavan, T.Nagar, Chennai (Dec.30th,’04)
シュリー・バーラージ・バヴァン(2階)で食べたミールス!

チェンナイに行くのは、これで8回目。
レストランもたくさん入ったし、現地の家庭でごちそうにもなったし、それなりに南インド料理のお食事経験は積んできた?わけですが、
実は、これは、今まで未体験。

おっきなバナナの葉っぱの上でミールス

ミールス自体は食べたことがあるんですよ、もちろん。
でも、プレートに載ったタイプがほとんどかな。(プレートの上に、プレートの形にくりぬかれたバナナの葉っぱが敷かれてはいるんですが。)

おっきなバナナの葉っぱの上に、ティファンを載せてもらって食べたこととかは、あるんですけどね、
おっきなバナナの葉っぱの上でミールス」はなかったんです。

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一昨年の暮に観た、ヴィジャイの【Thirumalai(ティルマライ)】では、こーんな風におうちでミールスをご馳走になるシーンがありました。
(写真左)

ね、湯気までたっちゃって、すごくおいしそうでしょ!
料理が葉っぱの上で映えてます。

この映画、あまりに気に入って、その後DVDでも何度となく観たので、ヴィジャイへの気持ちも昂ぶりましたが(笑)、おっきなバナナの葉っぱの上でミールスへの憧れは増すばかり!

※ちなみに、家庭でバナナの葉っぱでごはんを食べることは、特に一般的ではありません。
外の不特定多数の人々が出入りする食堂(特に安食堂)で食事をする際は、どんなカーストの人が洗ったか分からないお皿で食べたくない、というヒンドゥー教的発想から、使い捨てできる(しかも土に還る)バナナの葉っぱで供するようになった、という経緯もあるからです。
家で食べる場合は、そういうことを考える必要がありませんから、バナナの葉っぱではなく、プレートが普通に使われるのだと思われます。

さて、T.Nagarに今回宿を決めた理由のひとつは、ポンディ・バザールにあるこのお店でごはんが食べたかったから。
安くて、すごくおいしいらしい。
今回のチェンナイでの初めての夕食、さっそくこのお店にやってきました。シュリー・バーラージ・バヴァン。
(一応、タミル語表記の長音・短音に忠実にカナ化すればこうなるんだけど、実際は「シュリ・バラジ」と発音して大丈夫でしょう。以下、シュリ・バラジと書くことにします。)

さて、シュリ・バラジに到着。1階はティファンだそうです。ミールスは2階と3階にある、と表示されています。
2階に階段で上がると、店員さんに「3階にどうぞ」と言われる。
さらに3階に上がると、どうやらエアコンルームだった。そういえば、外国人やお金持ちそうな人たちは、エアコンルームに案内されるんだよな。
しかし、今までの経験上、エアコンルームに通されると、バナナの葉っぱではなく、ステンレスなどのプレートでお食事を供されるのがほとんどだ。
(だから、今までなかなかバナナの葉っぱの上でミールス、というのにありつけなかったんだよね。そういうことに気がついたのは割と最近。)
そして、フロアを見渡すと、やはりプレートの上でお客さんはミールスを食べているのでありました。
また、メニューを見ると、人に聞いていた値段の3~4倍はしている。あ、エアコンルーム値段だ…。

せっかく店員さんには、おもてなしの心で3階に案内してもらったけれど、ここは2階のノンエアコンルームに行かねばならぬ!

「寒いんで、下のフロアに行きます」と言って、2階に戻る。
2階は、3階に較べるとお客さんで混み混み。でも憧れのバナナの葉っぱが見えるぜ!
相席した隣の方たち
混んでいるので、相席ということになりました。(写真右)は、お隣りに座ってミールスを頼んだお兄さんたち。
日本から来た、などと話すると、人なつっこい笑顔で、ミールスの解説やらいろいろ話し掛けてくれました。

バナナの葉っぱが広げられ、いよいよ、ミールスがサーブされました。キャー!
かつて、「超アジア通」というテレビ番組の中で「ミールス」の食べ方が出てきましたが、それを思い出してさっそくバナナの葉っぱにまずお水をかけて洗い、洗った水は払って床に落とします。ウキウキウキ~♪

豪快な量のごはん、巨大なパパド、そして、一番上の写真のとおり、
いろいろなもの:サンバル、ラッサム、ライタ(たまねぎのヨーグルト合え?)、カードチリ、クートゥ、ポリヤル、アチャール、タイル(ヨーグルト)、デザート(スージー・ハルワ)が盛り付けられました。

ギーとポディのかかったごはん
(写真下)は、ごはんにギーとポディを載せた状態。

くううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう。

手食、手食。ひたすらひたすら食べまくり。ひんやりした葉っぱに触れながら、ごはんとおかずを5本の指でかき混ぜては、口に運ぶ。
おいちい。
ろんば・ぷでぃちるく!(気に入った)
お隣りさんたちも、日本人の私たちが手でがつがつ食べてるのを見て、楽しそう。

同行のダーリンは、壮絶な勢いでお替りをしている。
日本のインド料理店でも、ミールスはぼちぼちいろいろなお店で食べられるようになりつつありますが、お替りはごはんだけ、とかごはんの他はサンバルだけ、とか、お替りは限定的なところがほとんどです。
でも、こちらでは正真正銘のお替り自由・食べ放題です。
しかも、サンバルをサーブする店員さん、ラッサムをサーブする店員さん、ポリヤルをサーブする店員さん…、とにかく店員さんがとっかえひっかえでやってきて、お客の食べ物が減ってくるとすかさず盛り付けてくれるのであります。

なんという、奉仕の心。
これで28ルピー(約60円)とは、なんということだ!素晴らしい…。

お食事のクライマックスで、ごはんにヨーグルトをかけて、ラッサムやアチャールをちょっと混ぜて、パパドも割りつつ食べる。
日本だとおかずをお替りできないから、ラッサムをちびちび飲んで、最後のカード(ヨーグルト)・ライス用にラッサムを最後まで残し、アチャールも同じくちびちびと食べてとっとくのですが、
今日は、お替りし放題なので、そんな気遣い(?)はご無用、気兼ねなく食べました。
それどころか、(たくさんお替りも盛り付けてくれたので、)食べきれないんですけど…。

ヨーグルトをごはんにぶちまけてカラになったカトゥリに、店員さんがモール(バターミルク)を注いでくれました。
おなかいっぱいだけど、ゴクゴク飲んで、なんかおなかがスーっとする感じでさわやかなので、ついお替りをもらってまた飲んで。

ああ、至福のひとときでした。こんなときは体重のことなんか、忘れることです(爆)。
こういう食べ物で太るなら、本望です!(強がり)

ホテルから、行きはアト(リキシャー)で行きましたが、帰りは歩きました。
夜風や、暗がりの中で活気づくマーケットの雰囲気の中で歩くのが、とても快かったです。

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