2002/2/24:スリランカレストラン294

茨城県筑波群谷和原村小絹165-1
Tel:0297-52-2940
Fax:0297-52-2941
11:00〜22:00
定休日:月曜
294のWebページ

参加者は、nishi-yan、inaの2人でした。


今日はとてもよく晴れているので、再度店の写真を(これで見納めかと思うと残念でならない)。常磐道谷和原インター下車水戸街道方面に車で3〜5分。近くの駅は、関東鉄道小絹駅みたい。車だと行きやすい。詳しくは上記のホームページにて。
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店内は広々として、とても落ち着ける。床が木を敷き詰めてあったり、テーブルがゆったり大きく、これも木である。和める空間。
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特別に厨房の写真も撮影させていただいた。厨房は、とても広いのである。
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メディスンスープ
スリランカに古来より伝わる薬膳スープらしい。見ために澄んだ色をしている。飲んでみたところ、塩気がなく薄い。ハーブを煮出しているため、爽やかさがほのかにある程度というような、まさに薬膳スープという趣。
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今日の食事
左からエラワル・カリヤ(野菜カリー)、パリップ、ククル・マス・カリヤ、キリ・ホディ、パリップ、インディ・アーッパ、ポル・サンボール、ライス。
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インディアーッパ
インディ・アーッパを食べるときのお勧めの構成は、最初の写真のようにパリップ、キリ・ホディ、ポル・サンボール等といっしょに食べる。このインディ・アーッパ、赤い色をしていたので、これはラトゥ・ハール(赤米)ですねと尋ねたところ、まさにその通りのものであった。これには少々感激。サンバが高級とされる米であるなら、赤米は田舎のほうで作られる、とても庶民的な米であるようだ。コロンボ等の都会で、この米に遭遇することはめずらしいのだと。そういう意味では、私のスリランカ事情は、まさに家庭料理を食べる毎日であったため、このような米を普通に食べていた感があり、とても幸運だったといえよう。さて、このインディ・アーッパには、ポル・サンボールが欠かせないところで、手指でよく混ぜて食べると格別である。キリ・ホディ等をすこしかけて、湿り気を出してやると混ざりがさらによくなる。なかなかの出来である。
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ポル・サンボール
ピリッとした辛さが、一つアクセントになり、食欲を増進させてくれる。主役を食いかねない、それだけの力を秘めている。
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キリ・ホディ
シンハラ料理の基本ともなるものがこれである。これとポル・サンボールは、シンハラ民族の誇りであるからして、やはり欠かすことは出来ない。残念なのは、この料理に使用されるココナッツが、日本だとフレッシュを用いてつくることが出来ないことである。そういう理由から、乾燥したパウダーもしくは缶詰め(私は絶対使わないけど)から作ることになる。香りという点では、フレッシュに差が付いてしまうが、それでもどこまで迫れるか、そういった点を見ている。なんとも鮮やかな緑色が食欲をそそる。モルディブ・フィッシュの独特の香りと味が、さらに味に深みを出す。最初にオイルにニンニク等をいれて、香りを出してから煮込む作り方をする人もいるが、私はそのような作り方は好まない。基本的に煮る(シンハラ流で言うならば、炊くほうがより適切であろう)調理方法で作られるものを、より好む。このキリ・ホディはそのようにしてつくられており、味わいもスキッとしてやわらかい味わい。
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パリップ
シンハラ人は、このパリップをよく食べるのだが、インドのように豆の種類が豊富でバラエティに富んだということはないようである。基本的には薄いポル・キリ(ココナッツミルク)で炊いたもので、それはまろやかな味わいで、もったりしていない。始めて来た時に食べたパリップは、見ためにわからなかった。上には油が浮いてて、いったいこの料理はなんだろうと思ったものだ。今日のパリップは、前回のものを完全に払拭してくれたようだ。少々ニンニクが目立つが、基本の味わいはパリップそのものである。いわゆるシンハラ料理の定番の料理である。
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ククル・マス・カリヤ
骨付ではないが、十分に肉が多く辛めの味付け。この辛さにノックアウトされた人は多いと聞く。味わいは結構印象に残る味で、今でもはっきりくっきりと、その味がどうであったかを思い出せる。辛さよりも、ライスに絡めたときの馴染みの良さと、爽やかな感じが印象的であった。
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エラワル・カリヤ
野菜カリー。といってもジャガイモと人参だけというシンプルなもの。それをココナッツミルク仕立てにしたものだ。実はこのカリーは、メニューの中に単品で存在せず、インディ・アーッパ等についてくるものである。レギュラーのカリーは、圧倒的ににノンベジのため、これは実にもったいない話だ。ココナッツミルクのあまく(けっして甘ったるいわけではない、むしろいくぶん薄い感じがある)、まろやかな口当りは、辛さで痺れた舌や、胃を落ちつけてくれるであろうから。
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ワタラッパン
自宅でつくるにはちょっと面倒なデザートなので、店に来たときにはキリ・パニよりもこちらを食べることが多い。素焼きのカップで焼いたプリンとでも言えばいいのか、口にいれたときにパニが浸みでてきて、ほどよい甘さが口に広がる。
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キリ・テー
たっぷり一人2杯は飲めるだろう、ミルク・ティ。ミルクたっぷり、砂糖は多め、これぞシンハラ流。
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●ごちそうさま

冒頭で見納めと言ったが、感想を書いてるこの時には、既にレストラン294は存在していないであろう(3月2日で一般営業は終わった)。いかなる理由で、店をたたんでしまったのかはわからないが、なんとも残念でならない。たしかに毎日味が違うというような、レストランとしては良くない点もあるが、今日のように素晴らしい料理が出てくると、店の空間も含めて最高に優雅な気分になれた、この環境そのものがないというのは実におしい。今後このような店が出来るかというのは、非常に難しい。