2004/3/7:フォート・エリア

茨城県鹿島郡神栖町日川1963-146
Tel:0299-96-3660
11:00〜14:00(Lunch)
17:00〜22:30(Dinner)
ラストオーダー22:00
定休日なし

参加者は、nishi-yan、inaの2人でした。


来ましたよ鹿島へ。フォート・エリア、名前の由来はコロンボの中心地フォート地区を指している。以外に港にも近いし、ちょっと外れると、マーケットや魚市場などがある。中心地でもあるので、賑やかなところだ。それとは反対に、このお店の周りは静かで、田舎という感じがする。雑然としてなく広々として気分が良い。店内は外からの光が差し込んで明るく、なかなか広い。おおよそ50席ぐらいあり、今日はウィークディということで、ディナーもビュッフェが用意されている。そう、このビュッフェがなかなかのものなのである。
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こ、この人は...懐かしい。昔、立石にラサイというちっぽけなスリランカの料理店があった。その店の2代目シェフ、ランジ・シルヴァさんである。皆からは親しみを込めて、銀ちゃんと呼ばれていた。どうやらここでもそう呼ばれているみたい(というよりも、本人がそう呼んでくれといったみたいだが)。この人はいつもニコニコしていて、あれ食べたいこれ食べたいという私のわがままな注文を嫌な顔一つせず、なんでも作ってくれた。残念ながらお店は長く続かなかったが、家庭的でなごめる良い店だった。お店がなくなってからだから...2年ぶりだろうか、まさか再びお目にかかることが出来るとは思わなかった。お互いにびっくりしてしまった。大感激である。なんにせよ、元気そうでなによりです。彼が立っているところは、厨房の前で、このように鉄板が用意されているので、ゴーダンバなどを焼いているパフォーマスを一部始終みることが出来るようになっている。あいかわらず見事な手つきだ。今作っているのは、タマゴをくるんだビッタラ・ロティ。
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ディナービュッフェ/1600円
まず値段が安い。もちろん食べ放題。ランチ時は毎日ビュッフェで、さらに安く900円で多べれる。ディナービュッフェは金、土、日の3日間。料理が土鍋に入っているあたりが、なんとも良い。それでは一つ一つ見ていきましょう。
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カトゥレット
スリランカのコロッケ。2枚目の写真は少々明るすぎるが、1枚目の写真の色が現物に近い。まずはこのあたりからいってみる。中身は魚のすり身(ツナ)が入っている。一口食べて、懐かしさがこみあげてくる。これはまさしく、銀ちゃんの味。揚げ具合といい、中身のすり身の丁寧な作りといい、まさに彼の作ったものだ。調子にのって6個も食べた。
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パパダン
インド料理店でもおなじみの、パパダン。スリランカでも良く食べる。食べ方は、酒のツマミにしてもよし、ライスに割り崩してフリカケよろしく食べるのもインドと同じだ。
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ピクルス
ちょっぴり辛く、軽く酸味があるピクルス。マスタードの粒がちょっとアクセントになっていたりする。イケます。
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レンコンのテンプラード
スリランカでもレンコンは、よく食べられる。これを薄くスライスして天ぷらにしたものだ。あちらでは、テンプラードという。カリカリサクサクした歯ごたえが良い。軽やかで、パパダンと同じく、フリカケみたいにして食べるのもいい。
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フライド・ヌードル
スタンドなんかで食べられる軽食。ベタッとしていなく、軽やかに仕上がっている。酒のツマミなんかによいです。
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野菜スープ
カボチャのスープかな。見たまんまの味ですが、寒いので、体が 暖まります。
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ルヌ・ミリス
大好きなルヌ・ミリス。タマネギと唐辛子をペースト状に練り合わせる。食べ方はライスや、2枚目、3枚目の写真のアーッパ(サービスで頂いた)に付けて食べたりする。甘い食べ物(お菓子はダメ)にこれを塗って食べると、結構よかったりする。正月などは、キリ・バトといってココナッツ・ミルクで炊いたライスにこれと一緒に食べる習わしがある。
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ミント・サンボール
ミントのサンボールは初めて食べる。たっぷりのココナッツにミントを練り合わせるようにしたもの。南インドのチャトニに似た味わいだが、ミキサーを使ってないので、ポッテリしている。ライスに混ぜ込んで食べるのが基本。
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ポル・サンボール
これはビュッフェには無かったが、シンハラ料理では必須アイテムなので、出してもらった。これなくして食事はなりたたない。先のミント・サンボールと同じく、基本はライスによく混ぜ込んで食べる。サンボールはスリランカ以外に、インドにもあるが、スリランカの場合はサンボールへの思い入れというか、かなりのこだわりがある。かならず食卓にはなにかしらのサンボールがでている。シンハラ人の魂である。
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ブリンジャル・モージュ
モージュという料理。主にレストラン向けの料理というのを聞いたことがある。今回はナスを使っている。トマトを多めにいれて、ナスに味を染みこませ、エキスを濃縮させたように調理したモージュは知っているが、このようにドライで炒め物に近いものは初めてだ。こちらのほうが、食べ口は軽やか。ただし辛みがある。ここでもマスタードがフュチュアされており、良いアクセントになっている。
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ククル・マス
チキン・カリーのこと。ココナッツ・ミルクを加えているものの、あまり突出した感がなく、バランスが良い。サラッとしていて、肉肉しさがなく味わいが良い。まさに好みの味わい。実際スリランカの食事は、コッテリしてそうなイメージがあるかもしれないが、食は軽いのである。 
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キーマ
汁気がおおく、ニンジンやグリーンピースが沢山はいったもの。グレービーは、シャバシャバなので、挽肉入りのスープという趣がなくもない。味付けはククル・マスと同様、くどくもなく軽めである。
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パリップ
豆のカリーは、パリップという。スリランカでも豆をつかったカリーは良く食べる。仕上げにココナッツ・ミルクを加えたマイルドなテイスト。このパリップが、これまたまた良い味。ライスだけでなく、ゴーダンバなんかと一緒に食べるのも良い。
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キャベツのカリー
日本だと、あんまり見かけることがない。こういうものが出ているのがうれしいですな。キャベツのカリー仕立ては、美味しいのです。キャベツの甘みとココナッツ・ミルクの甘みが合わさって、やわらかい味をかもしだしている。パリップと同じく和み系の味わい。
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シンハラ流の食べ方とは
皿にライスをよそって、このように料理をとりわけ並べて、各々を混ぜて食べる。南インドの食事スタイルに似ている。とにかく混ぜて食べる。油をあまり使わないので、食べ口は軽い。あとはココナッツ・ミルクをどれぐらい加えているかで、また変わってくるが、入れすぎたりすると、結構胃にズシッとくる。この店のシェフは全体のバランスを考えつつ、ココナッツが前面にでないような配慮をしている。実際現地の料理は、ココナッツミルクが隠し味的に使われているイメージで、日本のみたくドギツクはない。ビュッフェは食べ放題なので、好きなだけ好きなように盛り付けて楽しめる。毎回違う料理が出るので、他の日の料理がどういうものが出ているのか、かなり気になる。これだけの料理を出している所は、他ではちょっと思いつかない。
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デザート
ワタラッパン...を期待したが、なかった。しかし美味い。
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セイロン・ティ
食後は紅茶。ミルクをキリ・テーがよく飲まれるが、今回はストレートティで。
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●バダ・ピリラ

さすがに鹿島は遠かった。なじみのレストラン294と同じ茨城県にあるけれども、方向がまるで違う。東関東自動車道をひたすらはしって、おおよそ2時間ぐらいかかる。高速代も結構な額だ。わざわざ東京からここまで来る人は、はたしてどれぐらいいるのだろうか。そもそもこの店に来た理由として、レストラン294のオーナーのアジさんから、友達が鹿島でスリランカのレストランを出したんで、今度行ってみてよと言われてのこと。しかしながら、アジさんは、肝心のお店の名前を知らなかった。一応鹿島アントラーズの練習場と鹿島港の近くにあるということだけはわかった。あとは、いつものようにインターネットで検索。数はとても少ないけど、店の名前と場所はわかった。あとは、nishi-yanと日程調整して行くだけ。それが今日である。実のところ、あまり期待していなかった。何があるかもわからないわけで、とりあえず一度は自分で行ってみて、再びくるかどうか決めればよいと。ところが、こういうときに限って逆に良かったりする。アラカルトの料理も、もちろんあったが、ビュッフェの料理が魅力的だったので、迷わずビュッフェにした。しかも値段も安いときてる。料理全体のバランスが特によかったと思う。汁気のあるものや、ないもの等がいろいろ取りそろえてあり、酒のつまみになるものなど、ビュッフェだけで十分満足出来てしまう内容。お店の方の対応も暖かくて、遠くまで来た甲斐があったというもの。この店のチーフ・シェフのフォンセカさんは、コロンボのヒルトンホテルで腕を振るっていたらしい。腕のほうは確かなものであろう。これから楽しみである。アジさんの知り合いというのが、このフォンセカさんあったようだ。日本語はほとんど喋れないが、ちょっとのシンハラ語とカタコトの英語で、会話らしきものに...なったかな。頻繁に我々の席のほうに来て話してました。ホール担当のシンハラ人のワタヤさんは、日本語はOK。以外にも昔江戸川区に住んでいたことがあるらしく、共通の友人を知ってたりして、こちらの話でももりあがった。オーナーは日本人の方で、大変もてなしていただき恐縮である。お店の雰囲気としては、レストランではあるけれども、家庭的なもてなしが暖かく感じる。そして、特に感慨深かったのが、立石のシンハラ料理のお店、ラサイで腕を振るっていた、銀ちゃんことランジ・シルヴァさんに再び会うことができたこと。2年ぶりだろうか。シルヴァさんとはきちんとお別れをしてなかったので(彼からシンハラミュージックCDを借りていたり)、もう一度ちゃんと会いたかったので、本当にうれしかった。nishi-yan共々感激で、昔話に華がさいたりしました。前とかわらず、元気に腕をふるっている様子で安心しました。ここに来る理由がもう一つできたというわけです。確かに都内からは遠いですが、もし何かの機会があって鹿島のほうに来ることがあったら、是非とも寄ってみていただきたい。スリランカに行くよりは近いので。