2005/9/6:千葉県八千代市のスリランカレストラン、セイロン・カフェ

千葉県八千代市八千代台西9-4-22
TEL:047-482-5586
営業時間:11:30〜14:00(土日祝は15:00)
17:30〜22:00
月曜定休

参加者は、kinchan、nishi-yan、inaの3人でした。


カトゥレット
魚のすり身のコロッケ。スリランカのスタンドでの定番の軽食。つけあわせのトマトソースを付けて食べる。ブラックペッパーのピリリとした刺激があり、外側のサックリした食感がイケる。
DSC-J2による撮影データDSC-J2による撮影データDSC-J2による撮影データ
デヴィルド・チキン
骨付きのチキンとタマネギ、トマト等の野菜が、ペッパーの効いた辛目のチリソースで炒められた、これまたスタンドの定番料理。日本のスリランカレストランではたいていおいてある。辛めなので、ビールがよくあうだろう。なかなかのボリュームで食べ応えがある。
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フライド・ライス
スリランカ式のチャーハン。ビリヤニとは違う。スリランカらしくスパイスを効かせている。白身魚(たぶんタラだろう)を揚げたものがついてくるが、これがカリッとしてうまい。家庭でもつくることがある。
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パリップ
メニューには載っていないが、オーダーしてみたら出てきた。パリップとは豆の挽き割りを意味している。使われている豆は、マスル・ダル。金持ちも貧乏人も、誰もが食べる国民食。スリランカらしく、ココナッツミルクの味わいがあるのが特徴。そもそも煮炊きする料理の基本として、ココナッツ・ミルクを日本でいう出汁がわりにしているので、たいていのものはココナッツ・ミルクテイスト。ライスやロティ、インディアーッパなどと一緒に食される。
DSC-J2による撮影データDSC-J2による撮影データ
パパダン
いろいろな呼ばれ方をするが、スリランカでも普通に食べられる。食べ方は、バリバリ割り崩して、フリカケのようにするのが普通だ。これをライスやカレー類などと一緒に混ぜてたべる。
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ポル・サンボール
スリランカの料理、とりわけシンハラ民族の家庭の料理を食べるなら、ポル・サンボールは絶対に外せない。ポルはココナッツを意味するが、削ったココナッツが普通は水を加えてミルクを絞るのに使われるのに大して、この料理では削ったココナッツそのものを食す。モルディブフィッシュという鰹節に、赤唐辛子やタマネギ、ライム、ブラックペッパー、塩を加えてよく練りこむのである。そうして出来たものがポル・サンボール。ライスやインディアーッパ、アーッパといった料理に混ぜ込んで食べる。ライスとの相性がとにかく良い。辛さと甘味が一体となり、いくらでもライスが食べられてしまう。サンボールは、基本的に和え物で、他にも苦瓜のサンボールや、日本では食べることがない壷草(スリランカではゴトゥコラという)を使ったサンボール、その他にも様々なものが存在し、家庭で毎日食べられている。基本的には火を加えずに作るが、例外としてタマネギを炒めて作る保存食的な意味合いが強い、シーニ・サンボールがある。その中でもポル・サンボールは、シンハラ民族の魂とも言える重要なものなのである。
DSC-J2による撮影データDSC-J2による撮影データ
ルヌ・ミリス
直訳するとタマネギと唐辛子。これもある意味、サンボールに属する。ミジンにカットしたタマネギに、唐辛子、ライム汁、ブラックペッパー、塩などを加えたもので、単純なものではあるが、辛味とライムの爽やかさがなんともよい。
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リブカレー
骨付きあばら肉を使ったカレーだ。エキスが出ていてうまみに溢れている。グレービーは辛めで、ココナッツ・ミルクの甘さがある。この店での人気料理のようだ。くどさはなく、ライスとのからみもよくて食がすすむ。
DSC-J2による撮影データDSC-J2による撮影データ
キリ・テー
締めはスリランカのミルクティ。濃い目でうまい。
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●ごちそうさま

この店は前から知ってはいたものの、行く機会がなくて、存在をしばらく忘れていた。来るきっかけになったのは、3年ほど前に知り合いのシンハラ人がお店を西葛西でやっていたが、ある日お店をたたんで消息がわからなくなってしまったが、最近こちらのほうでお店をやっているという話を聞いた。そこでふとこのお店を思い出して、来たのである。このお店にいなくても、たぶんお店の人に聞けばわかるだろうということで、情報集めに来たのが目的だった。そもそも、スリランカのレストランはインド料理店にくらべて、数は微々たるもので、今では東京都内でもほんのわずかしかない。よかった店は皆なくなってしまった。むしろ茨城県のほうが、今でも新しい店ができたりしていたりしていて、謎である。特に地方でエスニック料理は、なかなか苦労することが多いと見ているが、このお店もそうだった。今回食べた料理では、メインの食事ではリブカレー以外は、メニューには載っていない。オーナーのアベさんに、「シンハラ料理を食べに来た」と、シンハラ語で話かけたのが、きっかけで、たぶん彼らのまかない食だったのだろうか、出してもらったのだ。そのようなことを言う人には初めて会ったと、かなり驚いていたとともにうれしそうだった顔が印象的だった。最初は本格的なシンハラ料理を出していたが、どうにも受け入れられず、生き残るために仕方なくメニューを全面的に代えて、今までやってきたとのことで、よくある話である。特にこの地では、かなり難しいと思った。しかし、お店の基盤もできたことだし、店の外にはスリランカの情景をまねたガーデンテラスを設置してあり、今後はまず週一からビュッフェ形式で、本格的なシンハラ料理を出していくところから始めていこうと思うと語っていた。がんばってほしいものだ。