Indian Movies / インド映画の話

【Kanthaswamy】 (Tamil,2009)

2017/05/21

先日のシンガポールで買ってきたDVDの中から、ヴィクラム&シュリーヤー・サラン主演の【Kanthaswamy】(カンダサーミ または カンダスワーミ)を昨日観ました。
昨年、ヴィクラムの「スーパーヒーローもの」として、公開されたタミル映画。

「スーパーヒーロー」ものってことと、
ラグヴァランが出演予定だった映画ということ、
ぐらいしか知らずに観ました。

おもしろかった。
ヴィクラムの「タミルのローカルな」スーパーヒーロー、結構かっこいいじゃない。

(ラグ様は出てなかったよ。もし生きてたなら、どの役で出るはずだったんだろ。
ヴィクラムの上司役かな、それとも悪役かな。)

...と今Wikipediaを見てみたら、ラグ様はシュレーヤーの父役で出る予定だった、とある。
そうか、悪役だったのか。ラグによる顔をひん曲げる演技を見てみたかった。

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でも、おもしろかったんだけど、観た後に、あんまり心に残るもののない作品。
力作なんだけど、どうも傑作になるにはあと一歩な出来かなあ。

どうしてそう思うのかといえば、やっぱりヴィクラム主演の映画では【Anniyan】というとんでもない大傑作がほんの数年前にあるからかな。
【Anniyan】を観ちゃうと、その路線の延長的な役(タミルの鼠小僧、タミルを救う男路線)をヴィクラムが再び演じるのならば、もっとすごい映画をつい期待したくなっちゃう。
そういう意味で、【Anniyan】に比べると、あまり余韻が残らなかったってところだけど、悪い作品ではないです。

スーパーヒーロー映画ってことで、この映画で興味深いのは、そのスーパーヒーロー「カンダスワーミ」が、個人ではなくグループで成り立ってること。
既存のスーパーヒーローだとか、安直な特撮映画に対する、アイロニーみたいなのも感じられるおもしろい設定。

音楽も、カンダスワーミ登場のときの音楽なんか、タミルの打楽器「ウルミ」がブオンブオンに鳴りまくってて、徹底的にタミルの土着なスーパーヒーローとして盛り上げてるところが非常におもしろい。
ヴィクラムのスーパーヒーローぶりもビジュアルがださいようでカッコいい!
「カンダスワーミ」(タミルで最も人気のあるムルガン神の別名)の側に仕える鳥「孔雀」に鶏を掛け合わせた出で立ち。
孔雀のようにばさばさ翼をひろげ、存在を誇示して威嚇する。
(先日、上野動物園に甥っ子を連れて行って、雄の孔雀が翼を広げて求愛するところを目撃したばっかりなんですー。)

ヴィクラムの鳥のような首の動かし方が、人を喰ったようにコミカルで、巧いっ。なんじゃこのスーパーヒーローは!

スタイリッシュにこだわるんだったら、もっとボリウッド寄りな演出にするんだろうけど、これは明らかに、それをわざと避けたやり方をしてるんだろうと思う。

こういう取り組み方をした、監督さん(スシ・ガネーシャン)の心意気は多いに気に入りましたよー。

スシ・ガネーシャンって誰だっけ?
...とこれもwikipediaを見てみたら、あら、見覚えがあるようなと思ったら、プラシャーント主演の【Virumbukiren】(2002年)の監督さんじゃない!
あの映画はあんまり興行的には話題にのぼらずに終わったけど、ナショナル・アワードも受賞したし、素晴らしい映画だった。
(プラシャーントの2000年以降の映画としては、1~2を争う傑作だと思う!)

あら、【Five Star】の監督さんでもあったのね。
先月のタミルニューイヤーでプラサンナーとお会いできたから、彼のデビュー&主演作【Five Star】もシンガポールで買ってきたのよ。
【Five Star】も見なくっちゃ♪

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それから、ヴィジャイファン的にこの映画でおもしろかったのは、ヴィジャイ映画にもよく出てくる二人が2大悪役だったわけですが、そのうちのひとり、ラージモーハン役のMukesh Tiwari。

この方は、ヴィジャイの【Pokkiri】でも、アシンのストーカーをするとんでもないエロ警官役だったのだけど、【Kanthaswamy】でも、暇さえあればお金で女性を連れ込もうとするエロ悪徳実業家。またエロおやぢか(笑)

おー、【Pokkiri】のあのエロ警官じゃん、と思って見てたら、
【Kanthaswamy】後半で、テレビで【Pokkiri】が流れていてムマイト・カーンとヴィジャイのダンスを見たラージモーハン氏は、お金を積んでムマイト・カーンを自分の車に連れ込んじゃうのでした!
エロおやぢのトランクス姿のヘンテコな踊りが観られるのも、レアーだな。

(いくらでムマイト・カーンが連れ込みをOKしたのかは、映画を観てくださいな。
ちょっと彼女はこんな出演じゃ、可哀相な気もするけれども。。。)

このおバカなシーンが、重大なクライマックスに繋がっていくんですからねえ。
【Pokkiri】観たことのある人ならニヤリとしたでしょうなあ。

シュリーヤーも随分野心的な役で、かっこよかったです。
もうちょっと、彼女の古典舞踊の素養が楽しめる振り付けで踊らせて欲しかったけど、ああいう役ではそういう古典的ダンスは合わないかもね。
ずっと洋服だったし。

シュリーヤーの1曲目、バックダンサーの方達が「武富士ダンサーズ」みたいなカッコで踊ってましたが、体つきはいかにも(鍛えてない)南インドの人で、ダサダサ!
細い腰でキビキビ踊るシュレーヤーの側で踊ってるバックダンサーたちなんか、シュリーヤーを引き立てるためにわざとぽっちゃりを集めたのか?と思うくらいだった(笑)
これはタミル映画だぜ!という監督のギャグだったのか、
これでも、スタイリッシュにしたつもりなのか?

いろいろ突っ込み入れながら観られる、タミルのスーパーヒーロー映画でした。
いつか、ヴィジャイにもこういうのをやってほしい♪

※カーヴェリ川長治さんの映画紹介に、ちゃんとしたレビューがあります。

メキシコのシーンで走ってる車がNISSANだったのは、ちょいと驚いた。

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