Indian Movies / インド映画の話

【しあわせへのまわり道】Learning to Drive

2016/08/27

learning-to-drive

監督:イサベル・コイシェ
出演:パトリシア・クラークソン、ベン・キングズレー、ジェイク・ウェバー, グレイス・ガマー,サリタ・チョウドリー
脚本:サラ・ケルノチャン
原作:キャサ・ポリット
音楽:ダニー・ハリスン、ポール・ヒックス
製作:ダナ・フリードマン、ダニエル・ハモンド
製作総指揮:ガブリエル・ハモンド、ダン・ハルステッド、ジェニファー・トッド、ハリー・パトラマニス、エレニ・アスヴェスタ
撮影:マネル・ルイス
編集:セルマ・スクーンメイカー
原題:Learning to Drive
日本語字幕:髙内朝子
配給:ロングライド
2014年/アメリカ/英語/90分/アメリカン・ビスタ/カラー/音声5.1ch

インド映画、ではないんですけどね、インド人が主人公、ってことで観てきました、【しあわせへのまわり道】(Learning To Drive)。

公式サイト

お恥ずかしながら、主演の二人を全く存じませんでした。
インド人じゃない俳優さんがインド人の役をやっている、ということで、観る前は何でインド人にやらせないんだろう?とつい思っちゃってたんですが。

実際に鑑賞してみると、ダルワーン役を演じた方のターバン姿、いやターバン姿というよりも、何度か出てくるターバンを扱う姿(無理矢理外されてしまったものを悔しそうな顔をしながら頭に巻き付けるところとか)が、うおおおお、かっこいい!たまらなかったです。

配給会社さんのチラシや公式サイトでは、ダルワーンの出自がはっきりかかれてないですが、インドからの「政治亡命」でニューヨークに来た、という設定。
そして亡命せざるをえない事態に追い込まれたのは「スィク教徒」としてのプライド。

今の時代において、インドから「亡命」っていうのがあることを初めて知りました。それがまず衝撃。
そういう哀しみを抱えて異国で生きていく姿を大げさでなく淡々と演じるのは、インド人だったらできる、というものではない。
ベン・キングズレーはすごいのひとこと。インド人の血も少し入ってるというのも後で知りました。そして、【ガンジー】という映画で主役を演じていたとも。

(【ガンジー】は未見だけど当時の映画パンフを以前手に入れてたので、映画観た後で読んで年齢を知ったのですが、またびっくり。70代!? ポール・マッカートニーの一つ下! ポールも若々しいけど、ベン・キングズレーもこの映画で、ずいぶん若く化けたもんだ。。。)

ヒロインのパトリシア・クラークソンは、インタビューによると、この映画がなかなかスポンサーがつかずに長年実現しなかった中で、ドライバーをインド人じゃない設定にしたらどうか、という要請もあったものの、これは原作どおりインド人でなければ!と譲らなかったとのこと。
これは実に納得がいく。この映画の仕上がりを観たら。

それから、インド映画だと海外でのインド人は「成功者」として描かれていることが圧倒的に多いわけで(まあ成功しているインド人がもちろんたくさんいるにしても)、アメリカで成功者とはいえないけれど必死に生き抜いているインド人、がこの映画で観られたのは印象深い。
しかも監督さんがスペイン出身ということでアメリカの人でないからか、ダルワーンの描き方が外国人の偏見を乗り越えていこうという思いやりや敬意が最大限に感じられたというか。その辺がすごくよかった。

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パステルカラーなちらしのイメージより数段重厚な、シリアスな話で、タクシードライバーな彼の一言一言が実にシンプルながら含蓄があって心に響いた。

印象的な台詞が実に多かったので、また観てみたいし、自分でも口に出してみたいなあと思いました。英語日本語対訳のシナリオ集とかあったらぜひ読んでみたい!
…と映画を観てそこまで思ったことはこれまで、滅多にないです。

対するセレブな書評家ウェンディ(パトリシア)の冒頭で夫に逃げられたときの壮絶な老け顔から、運転を習って自分を取り戻していく過程で美しくなっていくところが、ほんとに50代!?といった感じでまぶしくて、まぶしくて。

50代で子育てが終わりに近づいていても、まだ数十年続く人生。現役の女であるし、凛としたひとりの人間として新しい一歩を勇気を出して踏み出していく姿。
単純に自分もときには鮮やかな色のリップを塗って、シンプルで素敵なワンピースを着こなして背筋伸ばして歩くかっこよいおばあちゃんになっていきたい!と思わせられました。

個人的には、この二人がカフェだかなんだかで男は(スィク教徒でお酒を飲まず)ソフトドリンク飲んでるところ、ちょっと酒乱?な感じで女はグラスワインを飲んでるシーンがかわいらしくてツボでした!

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ペーパードライバー状態が長年続いている私ですが、そういえば遠い昔、卒業検定2回落ちました。ウェンディが運転やテストをすごく怖がってる感じも共感しまくり。

私は教習車で教官と二人になるのがニガテでして、おっかないからイヤー!って思ってることが多かったですが、ダルワーンのようなオジサマにターバン巻いて教えて貰えるならば、ペーパードライバー講習を受けたいとマジで思いましたw

「上質な映画」とか言ってただ片付けるにはもったいない♪ イイ映画が観られて感謝・感謝です。

最後に、音楽。ジョージ・ハリスンの息子、ダニー・ハリスン!
なんか、今年4月のポール・マッカートニーの日本公演もお忍び?で観に来ていたようでしたよね。
(東京ドームでも、日本武道館でも目撃情報がいくつもありましたし☆)
そのときにでも配給会社さんがつかまえてこの映画についてインタビューしてくれてたら、よかったのにナ!

ええ、よかったです。少しインド的な音楽、さすがジョージ譲りだなあ。
すごく映画に合ってました。
エンディングの映像と音楽がほんとにマッチしてて素敵だった...。

(2015年8月31日 TOHO日本橋で鑑賞)

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