さっそくローヒニの代表作なテルグ映画【Stri】。ダメ男に尽くす女。

Indian Movies / インド映画の話

昨日届いたローヒニのテルグ芸術映画【Stri】(1995年)DVDを観ました。

船に乗って長回しのシーンから始まる。
テオ・アンゲロプロス監督の【エレニの旅】あたりとちょっと共通点があるようなないような長回し。
いかにも、インド映画だったらこれはアート系の映画だなとわかるスタート。
(商業系だと、やたらと編集入るもんね)

全体的に映像も落ち着いていてキレイで、アジアフォーカス福岡映画祭が好んで取り上げそうな、インドの村での、女性を主人公とした映画。

2007年に、アジアフォーカスで【ヴァナジャ】(Vanaja)というテルグ映画を観たのを思い出した。
テルグ映画で芸術映画、というのも、女性が主人公、というのもかなり珍しいという解説があった気がする。
とすると、ヴァナジャよりさらに12年前の【Stri】も相当に珍しいタイプの作品だったのではないですかね。
どっちの作品も、男性に翻弄されて、ハッピーエンドとは言えないタイプで。

でも【Stri】は、悲壮感がないんだよね、救いもないけど、なんか日本でもダメ男から離れられない女性の話ってあふれてるから、シチュエーションが違っても、ああそうね、インドでもやっぱりそういうのってあるのね、的な親近感もあって、そんなに重くなく観られました。
それから、ダメ男を愛しちゃってるある意味ダメ女をローヒニが演じてるわけだけど、ダメななりに凛としてて覚悟ができてる表情がすてき。

川の上でのシーンが多く、デイライトで撮られたローヒニがめっちゃかわいいなあ。
映像がとってもきれいなので、スクリーンでいつか観てみたい。

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ちなみに1995年というと、ローヒニがラグヴァランと結婚する前年くらい。

昔、ラグ家に遊びに行ったときに、ラグが「ロー(ローヒニ)は、ずっと子どものときから女優やってきたから、料理もちっともできなかった。でも結婚してから覚えて今では立派なシェフだよ」なんてことを言ってて。
そばでローヒニが「ふふん」って顔して笑ってた。

【Stri】では料理や家事をこなすシーンが多いけど、(結婚前だった)ローヒニは見よう見まねな演技だったのかな、この場合。でも生活感溢れてて、堂々とした演技だったですよ。ナショナルアワード受賞というのも、なるほど、というか。

(ローヒニがキャピキャピとした役をやってるインド映画があったら、逆にそっちも観てみたいなあ、と興味が出てきました♪)

Cast: Rohini, Vijay, P. L. Narayana, S. Bheemeswara Rao, K. K. Sarma, Bachoori, Gopalaraju
Story: Late Sri Palagummi Padmaraju
Photography: S. Saravanan
Editor: D. Rajagopal
Music: L. Vaidyanathan
Direction & Screenplay: K. S. Sethumadhavan

この数年に、リマスターされてDVD発売されたみたい。
90年代のテルグ映画(タミル映画もそうだけど)で、これぐらいのきれいな画質のDVDって結構すごいのでは。
英語字幕もばっちりついてたし、悪くないお買い物でした☆

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