「たれいばる」

しろうとタミル語講座

しろうとタミル語講座 第4回 「たれいばる」


Thalaivar」~「リーダー(leader) 」
03.4.16up 【メルマガ第5号(02.4.26発行)を加筆修正】
ポイント

  今回は、ラジニカーントの海外サイトでのニュースを見る際に、よく登場する言葉、「たれいばる」を今回は取りあげます。
thalaivar

 例えば、こんな感じで登場します。

  • SUCCESS SITS LIGHTLY ON THE THALAIVAR!
      (インドの映画サイト『Screen』の記事の題名)
  • Thalaivar‘s new style (海外の某掲示板の投稿の題名)
  • Thalaivar‘s Speech !! (同上)

 
 読み方は『たらいばる』、『たれいばる』とも聞こえるかな?
 『ラジニ』とひとことも書いてなくても、これは明らかにラジニのことなんです。どうやら、ファンはラジニを「スーパースター」と呼ぶ以外にも、こう呼んでいるようです。
 タミル出身の人に、先日質問できる機会がありました!
 

THALAIVAR=LEADER、という意味だよ。
タミルで、今リーダー、と呼ばれている人間は、ラジニカーント以外にはありえないんだ!
それだけ、ラジニはタミルの人々に慕われているし、影響力が大きいということさ。」

 そうだったんですか!「メガ・スター」「ユニバーサル・スター」「トップ・スター」…などなど、『スター』と呼ばれる(自分で名乗る?)俳優はたくさんいらっしゃいますが、現在『リーダー』と呼ばれている俳優は他に聞きませんね。(たぶん…)

 リーダー、というのは、大抵、団体等のトップの人がそう呼ばれますね。ですが、内輪だけでなく、対外的にも、『たれいばる』といえば、ラジニのことを指す、ということは、政治家になることを民衆は待ち望んでいる、という背景もありそうです。
 続けて、タミルの人に質問しました。
 「ラジニが政治家になるのを、みんな待ち望んでいる、と聞くけど、それってラジニが映画界を引退する、ということだよね。
そのことを、みんなはどう思っているの?」
 
 彼によると、映画界の引退、ということを誰も望んではいない、でも政治家になって自分たちを引っ張って欲しい、と単純に思っているみたいです。
 
 昨年(2001年)暮に、ラジニはマスコミに向けて、「政治家には興味ない。自分は映画界しか知らないし、これからも映画界で生きていく」という内容の発言をしたようです。
 この言葉により、まだラジニをスクリーンで観ることができる、と民衆は喜んだようですが、その後も事あるたびに、ラジニが政界入りを視野に入れた行動をしている、という噂や報道が後をたちませんね。さて、どうなることやら。
 
 こういうことを踏まえて、海外のニュースをチェックしていくと、ガセネタであっても、なかなか興味ぶかくニュースが読めますね!
 また、タミル人とお話するときに、「私たちのたれいばるの今度の映画は…」などと言ってみたら、きっと感心されますよ。


◆単語そのものの解説

 「たれいばる」の単語がどう成り立っているのか、少し見てみましょう。

 thalai

+-var
—→thalaivar

たれい」+「ヴぁる」  → 「たれいヴぁる

 「thalai
」(thalai)は、身体の「頭(英語でhead)」を指す言葉です。
 「-var
」(-var)は、名詞に接続して「~人(人間)」という意味になります。(尊敬語です)
(※varについては、もっと正確に言うと、「avar」から来ていますが、-arと接続する場合と、-varと接続する場合があり、その使い分けがまだ私はよく分かってませんので、後日まとめたいと思います。)
 …ということは、「たれいばる」は、直訳すると、「Head man=頭の人」
 「head」 は、「top」という意味でも使われます。即ち、トップの人だから、「リーダー」という意味になるのです。

今日はここまで。 第5回につづく。

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