24日、川崎市市民ミュージアムに行ってきましたよ!
ロビーには、岡本太郎の「座ることを拒否する椅子」がたくさんあって、うれしかったですよ(笑)
東京からはちょっと遠かったけど、観に行った甲斐がありました。
G.アラヴィンダン監督作品は、昨年の4月に福岡で【サーカス】という作品で初体験してたけれど、実はそのときは東京から着いたその日に2作品連続で観た2作品目で、旅疲れとランチの食べ過ぎで睡魔に襲われまくり、「モノクロの映画だった」ということしか覚えていない、ていたらくぶりだったのであります(爆)
だから、今回は寝ないぞー、がんばるぞー、というレベルの低い気合いで行きました。
観た2作品とも素晴しかったけど、佐藤忠男氏生涯ナンバーワンと連呼する【魔法使いのおじいさん】が、とんでもなくよかった!
1979年の映画だけれど、ものすごく衝撃受けました。
映像がめちゃくちゃキレイで、30年前のフィルムでもこんなにキレイなもんなのか!?ってまず驚いた。
(だから余計に、ミュージアムに観に行ってよかった!と実感したのであった。)
配布されているちらしの解説も的確だし、映像ホールも立派だし、でも公的施設で宣伝が行き渡っていないのか、お客さんは数十人。
この驚異的な状態のフィルムをせっかく上映するのに、お客さんがこれだけだなんて、もったいなさすぎる。
そして、こんなすばらしい作品で、日本語字幕も付いているというのに、一般公開もされていないし、日本でDVD化もされてない訳だ。
あー、もったいない!
紀伊國屋書店さんあたりで、グル・ダット作品集のようにアラヴィンダン作品集もリリースしてくださいよー!
短い感想。
【魔法使いのおじいさん】
サイト本編にもこの映画のページをアップしました。↓
1本目でこれを観て、うーんいい映画だった。
と素直に思いましたが、その後2本目を観たら、2本目はまったく違う趣向の映画で、2本目もすごい映画だと思ったけれど、それと対比しても【魔法使いのおじいさん】の出来が突出していると感じたし、佐藤忠男氏イチオシなのも、気持ちが分かる気がしました。
(私のベストワンは、今のところ【ムトゥ踊るマハラジャ】ですけどネ。)
【追われた人々】
インドの難民に関する話。1本目のおとぎばなしとはうってかわって、重い映画。
日本人の私にはあまり知らなかった事情についてのテーマなので、難しかった。
が。
主人公の(若い)モーハンラールが、(若いのにもう太っているが)お肌つやつやでまつげも長くて、かわいいのだ。萌え(笑)
カルカッタでのラル様と、ケーララに里帰りしたときのラル様の出で立ちの違いも楽しめるのだ。
クレジットにショーバナがあるのに、なかなか出てこない。てっきりラル様の相手役として登場すると思ってたので拍子抜け。
もしかして、同名のショーバナという他の女優さんが出演しているってことか?と、やきもきしていたら、回想シーンで出たー!
ほとんど特別出演に近い、ほんの数シーンのショーバナの出演でしたが、もう全然違うんですよ、他の登場人物の女性たちと。
神々しいというか。
この存在感が、彼女の役の背景に思いっきり説得力を与えていて、映画の重厚感を引き立たせてました。
商業映画では、踊りがとにかく印象的なショーバナだけれど、踊りを封印したアート系映画の数シーンの出演でも、こんなに凄い印象を与える女優さんだったとは。
(チョイ役のゲスト出演のようでいて、そのシーンだけで他を凌駕して映画に締まりを見せちゃうなんていう映画、あんまりないような気がする。自分の体験的には、インド映画だと【Thenali】でのミーナとか、これに近い衝撃があったかな。)
上映が終わった後で知ったけど、この映画がアラヴィンダン監督の遺作だとか。
(1990年作品。1991年に逝去。)
まさに最後まで、映画に人生を捧げていたんですね。
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2作品が凄かったので、昨年の【サーカス】を寝てしまったことが、うぅ、ぐやじいー!
(一緒に観たダーリンが、【魔法使いのおじいさん】もすごかったが【サーカス】もほんとにいい映画だ!とつぶやくのだ。)
また近いうちに、アラヴィンダン監督映画特集開催を希望。
それから、東京でもやってくださることを希望ー。
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