Mango Souffle (マンゴー・スフレ) | アトゥール・クルカルニ

Indian Movies / インド映画の話
アトゥール・クルカルニの公式サイト写真より
アトゥール・クルカルニの公式サイト写真より

アトゥール・クルカルニの公式サイト写真より

制作年)2002
言語)English (インド制作。いわゆるヒングリッシュ映画)
監督・原作・脚本) Mahesh Dattani
音楽) Amit Heri
出演)Atul Kurkarni, Ankur Vikal, Rinkie Kanna, Faredoon Dodo Bhujwala, Heeba Shah, Denzil Smith, Sanjit Bedi, Mahmood Farooqui
制作 / 提供) Sanjeev Shah / Lotus Pictures
撮影:Sunny Joseph,
プロダクション・デザイン:Seema Shah,
衣裳:Sarita, Nirmal Mandoth,
広報:Deepa Shah,
編集:Deepan

インド発の「ゲイ映画」!として、2003年の東京国際レズビアン&ゲイ映画祭で上映された作品。(ゲイをテーマとして大っぴらに扱った作品としては、インドで初めてだとか。)でも性的にエグい表現もなく、とても面白いシチュエーション・コメディの傑作。観る機会があれば、ぜひおススメ!
主演はマラーティ映画を中心に、タミルやヒンディーなどインド全国区でいろいろと出演している、アトゥール・クルカルニ。

あらすじ

 若手の売れっ子デザイナーであるカムレッシュ(Ankur Vikal)は、親友たちをバンガロール郊外の別荘(マンゴー・スフレ)に呼び、ブランチをとりながら、恋人だったエド(アトゥール・クルカルニ)を忘れるためにカナダに移住するつもりだと打ち明ける。
 カムレッシュの元恋人だったシャラド(Faredoon Dodo Bhujwala)は、カムレッシュの部屋を物色し、エドとカムレッシュが裸で抱き合っている写真を発見。シャラドはカムレッシュに、みんなの前でエドを忘れると宣言し、件の写真を破棄して再出発をしたら?と提案する。
 別荘のプールサイドで、友人たちが見守る中、カムレッシュはシャラドの助言どおりに儀式を始めるがその最中に、予期せぬ客が二人やってくる。
 二人は、なんとカムレッシュが忘れたい相手のエドと、そのフィアンセでカムレッシュの妹のキラン(リンキー・カンナ)だった。キランはエドとカムレッシュのかつての深い関係を知らない。彼らの来訪に動揺したカムレッシュは、写真を隠すのを忘れてしまい、風に吹かれて写真は飛んでいってしまう。
 さあ、カムレッシュは大切な妹のために秘密を守りきれるか?エドは本当にキランを愛しているのか?そしてエドはカムレッシュを本当は愛しているのか?

制作Note

●脚本家・舞台演出家としてインドで最高の文化賞サーシャ・アカデミー・アワーズを受賞し、世界的にも活躍しているマネーシュ・ダターニの初の映画監督作品。彼が手がけた舞台『On A Muggy Night in Mumbai』の映画化である本作品は、性表現の検閲が厳しいインド国内において高い文化性を認められ、広く一般公開された。(東京国際レズビアン&ゲイ映画祭の紹介文 [Web] より)
●マヘーシュ監督のインタビュー  rediff.com  The Hindu
●バルセロナ国際映画祭で最優秀映画賞を受賞した記事 
公式サイト(現在リンク切れ;過去アーカイブ)
●ワールドプレミアは、2003/02/28
●レビュー  FileThirteen.com

むんむん’s コメント

 公式サイトにも「a not so straight movie」と書いてあるとおり、普通の話ではなく、ゲイとその友だち、妹、そしてゲイであることを否定して自分の元を去った元恋人で今は妹のフィアンセ、をとりまく、シリアスでいてちょっぴりドタバタなコメディー映画。 
 インドでも、ゲイであることをカミングアウトすることは、とても勇気がいること。前半は恋人に去られて失意のカムレッシュを軸に話が進みます。
(90分の映画ですが、インドで上映したとみえて、ちゃんと、インターミッションの表示がありました! …映画祭の場内は大爆笑)
 後半からクライマックスにむかって、その元恋人のエドが、自分はゲイではなく普通の道を選んだけれど、カムレッシュとキランの前で動揺し、葛藤していく姿がクローズアップされます。

 カムレッシュ役をはじめとする友人たちのお顔が、あまりにも濃いぃので、このメンバーで下ネタ系に突っ走られるとキツイなあ、(ポルノ系でエグイのは苦手~)と思ってましたが、全然そういうノリではありませんでした(笑)。
 場合によっては、マサラ・ムービーのミュージカルシーンの方がよっぽどイヤらしい気がする位。
 また、タミル映画にも出演してるアトゥール・クルカルニやリンキー・カンナが、マサラ映画ではあまり見られない?心の機微をよく表現してました。
 会話劇でリズムよく話が進んで、大変おもしろく観ることができました。実際、映画祭の観客はこぞって爆笑の連続、上映終了後には拍手も沸き起こってました。
 
 インド国内でも広く上映されたらしいので、国内の反応も知りたいトコロです。

(2003年7月20日、東京国際レズビアン&ゲイ映画祭で初鑑賞。2003.7.24記)

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