【ナトゥ】&【ナトゥ 踊る!ニンジャ伝説】|唯一の「日印合作マサラムービー」企画

Indian Movies / インド映画の話
【ジーンズ 世界は2人のために】【ナトゥ】ちらし

ミレニアム前後の日本のインド映画ブームの際、ナンチャンがインド映画に挑戦した、「ナトゥ」関連をまとめてみようと思い立ったので、公開から20年経って、そもそも何がメディアとして発売されたのか確認してみました。今、amazonで分かるだけでこれだけあります。

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なんだ、このアフィリエイト感全開の出だしは!?(笑)

すごく、ないですか?

10点近くありますよ!
私も半分位は持ってますが、半分位は持ってない。

【ムトゥ 踊るマハラジャ】が1998年6月に日本公開され、一大インド映画ブームが起きました。世の中の「ミレニアム」カウントダウンブームと共に、異様な盛り上がりがありました。

日本テレビでそのミレニアムをまたいで放送されていた、ウッチャンナンチャンのバラエティ「ウッチャンナンチャンのウリナリ!!」(通称:ウリナリ)という番組がありました。(1996年4月12日~2002年3月22日)

(スミマセン、テレビをほとんど見ない生活をしていたこともあり、実は放送当時、ほとんど見たことがないです。)

この番組では、ドキュメンタリー的側面をもち、出演者がいろいろなことに「挑戦」するのがウリのひとつだったようです。放送当時を見ていないので、認識がずれているかもしれませんが「社交ダンス部」企画やポケットビスケッツ/ブラックビスケッツのヒットの後、新たな番組企画として、【ムトゥ踊るマハラジャ】にインスピレーションを受け、ナンチャンとケディの「インド映画に挑戦」が持ち上がったようです。
ナンチャン(南々見狂也)は、ムトゥを劇場では見ておらず、ビデオでの鑑賞だったそうです。 

最初ね、主人公が登場するのになんでこんなに時間がかかるんだろう、とかいろいろ考えちゃって….その世界に入ってくまでに時間が結構かかったんですよ。おまけに眠いときに観たんで、最初はこりゃついていけないかなあとも思ったんですが、いったんペースに載っちゃったら最後、もう、一気に観ちゃいました。(「ナトゥ」劇場パンフレットP10 江戸木純氏とのマサラ対談より)

元々はナンチャンが積極的に引っ張った企画、というわけでもなさそうですが、1作目の38分で3曲もダンスナンバーがある【ナトゥ】を撮り切ったところの対談で、ナンチャンはインド映画企画をまたやりたいか、という問いに対し「次はもうちょっと長いやつをやりたい」と次への意欲を見せています。

…だから、またいつか行きたい。で、日本で撮ったのとインドで撮ったのの両方ミックスした映画を作りたい。インド人も、東京に対して憧れが強いらしいんで。昔、流行った映画の中で東京のことを歌った「ラブ・ユー・東京(※原文ママ。Love in Tokyo のことだと思われる)」って曲があってそれが国民の中に浸透して、根付いているらしい。(同上P13 より)

そして、【ナトゥ】の試写会時に感じたこととして、次のようにも語っています。

僕が思うに、アニメを抜いて日本映画に人が入ってないっていうのは、実はホントはこういうものが見たくって、お客はもっともっと騒ぎたいんじゃないのかなって。どうも、日本映画は褒められたいのが強くて、喜ばせたいのが足りないような。だから客をもっと喜ばせようと言う映画がいい。試写会に行って、皆楽しみたいんだなって実感した。(同上P13 より)

そのだいぶ後になって、マサラ上映、絶叫上映…といった「騒ぐ」上映が日本で定着してきましたが、ナンチャンは、その必要性を早くに感じ取っていたというか、時代を先取りしすぎた感すらありますね。

【ナトゥ】は、【ムトゥ踊るマハラジャ】を日本に紹介した江戸木純氏がその後【ヤジャマン 踊るマハラジャ2】に続いて配給したインド映画第3弾【ジーンズ 世界は2人のために】とのカップリングで2000年1月1日からロードショー公開されました。

テレビ番組の企画ものとしてスタートしたとはいえ、その後映画からシングルカットを発売するわ、舞台版ナトゥを制作するわ(ウッチャンの階段落ちが、すごいらしい)、さらには2000年8月27日から、ナンチャンがナトゥパンフで語った「日本で撮ったのとインドで撮ったのの両方ミックスした映画」の撮影が開始してしまうのです。

塀の上から撮影見学

その、撮影開始日の撮影現場に通りすがったのが、初インド旅行だった、わたし。何というご縁。(初めて遭遇したインドでのロケ現場がそれだったので、どうせだったら、純粋なインド映画のロケが見たかったのにー!と当時は思っていました。)

【ナトゥ 踊る!ニンジャ伝説】が公開されたのは、2000年12月23日。その約2年後、ナトゥの振付師だったというニラ・バラのインドムービーダンス教室に私は通いだして、ヴィジャイやヴィクラムやアジットやダヌシュやラジニカーントなどなど主演のタミル映画の楽曲を喜々として踊り、ムービーダンスとインド古典舞踊バラタナティヤムをトータル5~6年習ってました。

(公開20年経って【ナトゥ】2作を見直してみると、実にタミル映画らしいステップの踊りがふんだんで、振付けているメイキングのシーンにグッとしたり、ナンチャンが社交ダンス経験からよくここまでインドダンスについていってるなと感心したり、ナンチャンのドーティ姿がキュートだなあと思ったりします。
そして何よりも一番すごいのが、1作目【ナトゥ】が日本人が主役なのに現地スタイルを押し通し、タミル語吹替え&日本語字幕、ということです!
ウリナリファンの人が映画館で観て、ナンチャンの声じゃない!日本語じゃない!と、ポカーンとしたんだろうなあ。その衝撃を一緒に体感したかったなあ、なーんて今更ながらに思うのです。)

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ナトゥの後、インド映画にインスパイアされた!?と公開当時に話題になった日本の映画は何本かはあります。私の記憶にあるところでは;

恋に唄えば】(2002年)

愛と誠】(2012年)

舞妓はレディ】(2014年)

が、1本もインドでの撮影はありません。(インドが題材、というわけではないから、まあ、そうなんですが。恋に唄えばは未見です。愛と誠は、映画館で観ながら、もっとヴィジャイのケンカダンスみたく踊ってくれぃ、とか思いましたが、面白かったです。舞妓はレディは、周防監督が1999年のテレビ番組でのインド取材の経験をこうやって昇華させたのかと思いながら映画館で観ていて、涙出まくりでした。)

やっぱり、【ナトゥ】って奇跡的な映画では… これから先、こんなふうにインド映画のスタッフと合作が再び実現することがあるんでしょうか。

※ちなみに、インドでインド本場のスタッフと共に「インド映画ダンス」を撮影、という企画はテレビ番組【超アジア通】【世界ふしぎ発見! インド映画特集】の中でありましたが、映画としては後にも先にもありません。

それでは、ナトゥの2作をそれぞれ、振り返ってみましょう。

ナトゥ (1999年制作 2000年1月1日公開)

ナトゥ 踊る!ニンジャ伝説 (2000年制作 2000年12月23日公開)

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