Raghuvaranのインタビュー|2002年初頭(source:MSN India)

Celebrity / インド映画界の人々の話
ラグヴァランにいただいたプロモ写真より

ラグヴァラン~障害をのりこえて~

スクリーンでは、ラグヴァランは情熱的な俳優です。しかし最近では、若々しく活気のあった頃とは違って、彼は円熟味を帯びてきました。
かつて酒を飲まずにはいられなかった彼は、もう長いことお酒からは遠ざかっています。

女優ローヒニとの結婚や子供の誕生で、ラグヴァランの生活は落ち着いてきました。
1983年の『Ezhavathu Manithan』でデビューして以来、彼には輝かしいキャリアがありますが、それを鼻にかけず、内省的な人物として知られています。

ラグヴァランにいただいたプロモ写真より


ラグヴァランとのインタビューより

Q:あなたは18年間にわたって映画界に身を置いてきましたが、そこでの経験はどのようなものでしたか?

A:まず、俳優は自分の場所(持ち味?)を探さねばなりません。
他の誰かが自分の身代わりになり得ない、自分にしかできないことが大切です。
このことは、私にとって非常に重要な教訓でした。
自分じゃなくて他の誰かでもできるかもしれない、と感じたりすると、問題が生じてきます。
例えば、ラジニカーントは100本以上の映画に出演して、あらゆる役を演じた後に、スーパースターとなったのです。
だから、ある俳優の映画が3本ヒットしたぐらいで、ラジニカーントの次のスーパースターは彼だ、などと考えることは非常に愚かなことです。
個人的には、多くの作品で、演技力と経験が要求される役を演じることができて、とても嬉しいです。

Q:若手の主役俳優が、監督に、自分に合った映画を作るように注文するような風潮についてどう思いますか? 無名の俳優がある日突然、脚光を浴びるというような状況については、どう思いますか?

A:今でさえ、私は、確固たる地位を築くためには、あと5年はかかると思っています。もっと経験が必要だ、ということです。
成功は突然やって来るけど、突然去っていきます。それは、避けようがありません。
(経験に裏打ちされた実力が伴わねば、)観客の目をいつまでも騙し続けることはできません。

Q:このような状況を好ましくない、ということでしょうか?

A:かつて、MGRやシヴァージ・ガネーサンがいた頃には、映画には娯楽や教育が溢れていました。MGRやシヴァージは、基本的な部分において、素晴らしいものを持っていたのです。
しかし、今は違います。未知のものに溢れており、かつての娯楽や教育といった要素は薄められてしまいました。
つまり、私たちは自ら水準を下げてしまった、ということです。

Q:あなたは、自分の経歴に満足していますか?

A:【Mudhalvan】(’99)以降、私にとってやりがいのある役、というものはありませんでした。
私がオファーされた役は、演技をすることにより新しい何かを得る、ということはありませんでした。
プロデューサーは、私にお金を積んでオファーしてきます。
しかし、例え出演料を稼いでも、何か新しい役を演じることができなければ、私は満足できません。
お金が大切だといっても、程度というものがあることは、あなたにも分かりますよね。
演技は、遊びではありません。
これまでの18年間に、多くのヒーローが挫折しては去っていくのを、私は見てきました。
私の夢は、俳優を一生の仕事とする(やりがいのある役を演じていく)ことであり、 (やりがいのない役を引き受けて)途切れなく演技の仕事をすることではないのです。

Q:あなたは、自分の成功をどう見ていますか?

A:私は、自分の腕一本で出世してきた男です。
私には映画界で頼れる身内、知人はいませんでした。
後ろ楯なしに自分の力だけで、今の地位までたどり着いたのです。
もちろん、何度も間違いも犯してきましたが、いつもその度に立ち直ってきました。
個人的にも、私はずいぶんと変わったと思います。
私は、今、(自分が興味を持てるような)いい役のオファーが来ることを待っています。
そのような役のオファーがなければ、オファーがくるまで待ちます。6ヶ月だとうと、1年だろうと、待てますよ。
私のファンは、そんなことには反対でしょうけど…。

日本語翻訳練習 by むんむん

2002年1月、プラシャーントの【Majnu】がリリースされた時期に本人と会った際、このインタビュー読んだよ、と話したら、そうか!と言っていました。若手俳優を褒めたり彼らが主演して自分が共演した作品のことを語るのをほとんど聞いたことがなかったので、このインタビューを読んで、ああそういうことか、と合点がいった気がします。だからこそ、2003年に会ったときに、「今撮影している、ヴィジャイの【Thirumalai】はいい映画だよ」と彼が話してくれたことがすごく印象に残っています。

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