春ですね、4月ですね、新年度ですね。
ってなわけで、たまには私も目新しいことをしてみたいわけであります。
何か習い事をしてみるとか、ですね。
今インドムービーダンスをやってるし、
バラタナティヤム教室も通ってるし、
4月から月1回サンスクリット語勉強会に出る予定だし、
5月からはPARCのタミル語講座も隔週で受講予定。
なので、他の習い事を継続的にすることは少々面倒で、単発とか数回完結の講座とかでおもしろそうなのがあれば首を突っ込んでみたいもんだ。
ケイコとマナブ.netを見たら、「きっかけレッスン」というコーナーができてて、1回完結で「1000円」「2000円」とかで受講できる講座が一覧ででていました。
料理講座1000円とか、ボーカルレッスン1000円とか、興味しんしんな(安いものにすぐ引かれる)ものが目白押しでしたが、「字幕翻訳体験講座・1,000円」というのがあり、行ってきました!
日本語字幕のないタミル映画DVDばっかり見てると、自分で字幕作ってみたい衝動にかられますが(笑)、お遊びでない字幕の世界では実際どんな仕事をしているのかな、と興味がすごくあるものですから。
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2時間の講座で、教えていただいたことをメモ書き。
★映像字幕翻訳は、1秒あたり4文字という字数制限があるなかでの「ローカライズ」であり、
「英日翻訳」とは全く違う。
★現在は、以下の字幕翻訳の作業は、SSTというソフトウェア(日本の業界シェア8割以上)で行われ、PCで全て作業が済むようになり、数年前より飛躍的に作業効率が向上した。
★字幕翻訳の作業
(1)ハコ切り
台詞に沿って、1回に表示される字幕の範囲を区切ること。
(業界では、「枚数」でこれをカウントする)
この作業で、8割方の質が決まってしまう。
(切る位置で、視聴者の印象などが大幅に変わってしまう)
(2)スポッティング
ハコ切りしたものに、字幕の入る始点(IN点)と終点(OUT点)の時間を確定する。
(3)デュレーション(文字数計算)
OUT点からIN点の時間を差し引き、1枚の秒数を出し、「4文字/秒」を掛けて、1枚あたりの可能文字数を算出する。
(5秒なら、5×4=20 20文字可能)
(4)翻訳
a.まず、字数にこだわらず、1枚の中でベタ訳をする
b.1枚ごとのベタ訳後、何枚か続けて再生し、流れを見ながら字数を削り、言葉をおきかえる。
ローカライズしていく。
句読点は書かない。読点は半角スペース、句点は全角スペースを挿入する。
そして、
「普通じゃない」という映画の、ユアン・マクレガーとキャメロン・ディアスの会話シーンで実習。
きゃー、1秒4文字以内でその映画がいわんとすることを日本人にわかるように言葉を置き換えるって、めちゃくちゃ難しい!!!
商品化できるレベル(試聴者がストレスなく滑らかに字幕を読みながら作品を鑑賞できる質)の映像字幕翻訳っていうのは、非常にテクニカルであると同時に、アーティスティックであることを実感しました!
制限字数で、いかにその映像を理解してもらえるように字幕を作っていくか。
でも字幕翻訳者が訳を創造してはいけない。
翻訳する人の知識や文化を紹介したいという情熱がどれだけ必要なのだろう。
これは手間かかるわ〜。
機械翻訳でできる話ではない。
絶対人件費がかかる!
(だから、なかなかちゃんとした日本語字幕のついた、タミル語映画のDVDは発売されないわけですね。。。)
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字幕翻訳の講座をやっている学校だ、という説明はあったけれど、学校のパンフレットを渡すだとか、学校説明会の予約を迫るだとか、アンケートをとるとか、住所等個人情報を記載させるとかいうことも一切なく、こんなにあっさりでいいの?(笑)と思いながら、学校をあとにしました。
講座の最初に説明があったとおり、純粋に、業界の字幕翻訳ソフトを触らせてくれて、現在の字幕翻訳業界の仕事の流れや状況を教えてくれたみたいです。
非常におもしろかったです。
今度は、1000円料理教室にチャレンジしたいと思います〜。
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