ケララの風 (大森)

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8/3のケララの風7月20日に華々しくオープンしたN-jiriさん×のりくんの南インド・ケーララ州料理店「ケララの風」に行きました。
オープン前にも数回訪問してますが、オープン後に来たのは初めてです。

今日は、ランチ・ミールスをいただくっす。(鼻息荒い)
お昼のメニューは、ヴェジタリアンのミールス一本です。
N-jiriさんの「グルジリ」時代からのこだわりやレジスタンスが凝縮されたメニュー設定です。
(グルジリ時代も、ミールスについてはヴェジにこだわってましたものね。)

N-jiriさんたまたまお客さんが落ち着いた時間だったのか、N-jiriさんが、「今日のミールスに、これ使ってるんだよ〜ん」とばかりに両手にブツを持ってきてくれました。
右(左手)がニガウリ、左(右手)が青バナナ。
青バナナは、ものすごく硬かったです。このままではとてもまずくて食べられないものらしいですが、これがどんな料理になるんでしょ?

8/3のミールス

じゃじゃーん。うわー、すごいっ。
(※写真をクリックすると、フリッカーの画面でどれが何の料理かメモがついてます)

パリップ(ダール)豆カレー。全国区料理で「ダール(ダル)」と呼ばれるものですが、さすが「ケララの風」さん。「ケララではパリップと呼びます」と説明されています。
優しい味です。
ごはんは、インディカ米を湯取法で炊いてあります。ごはんのパラパラ感が絶妙で、パリップと美しく馴染んでます!

サンバルサンバル
本日の具は、冬瓜、モロッコインゲン、ナス、たまねぎ他。
冬瓜、旬ですもんね、なすも旬ですもんね、これも優しい味でまとまってます。んまい〜♪
それから、野菜の切り方、色合いがなんともきれい。見てよし、食べてよし!

ラッサムラッサム
見よ、この美しい透明感のあるラッサムをー!
日本のインド料理屋さんのラッサムの大半はもっとどろどろとしたタイプのを出してるので、「ケララの風」の特徴のひとつとなるんだろうな、このラッサム。
上品で清涼感がありながら、胡椒やタマリンドがバシッと効いてます。
ふと、チェンナイのタージ・コロマンデルホテル(サザン・スパイス)で食べたラッサムの味を思い出しました。
このへんにも、のりくんが南インドの最高級のホテルで修行してきたことの一端がみえる気がします。

ティーヤルティーヤル
小たまねぎとなすの焦がしココナッツ風味、という説明です。
小たまねぎって、日本ではあまり多くは流通してない野菜ですが、ケララやタミルのミールスなどに頻繁に登場してました。
南インドを旅行して食べ歩いた人なら、日本でこれ見たらニヤーリとするんじゃないでしょうかね!?
(ダーリンは大喜びしてました。)

クートゥクートゥ
青バナナ、人参、ブラックチャナ(黒ひよこ豆)のココナッツ風味。(との解説)
出た、N-jiriさんが右手に持ってた青バナナっ!
カレーになると、青バナナはキャッサバいもみたいな食感で、他の具と歯ごたえが明らかに違うのでなんだか楽しいです。

パヴァッキャ・トーレンパヴァッキャ・トーレン
トーレンは、タミルの「ポリヤル」に相当する炒めもの。(もちろんスタイルは違うけれども)
本日のトーレンの具が、N-jiriさんが左手に持っていた、ニガウリ。ニガウリのきびきびした苦みと、ココナッツの軽やかな甘みが絡み合ってておいしいです。

ヴァンダッカ・キチャディヴァンダッカ・キチャディ
揚げたオクラの辛子風味ヨーグルト和え(お店の説明)。
細かくなって入ってるので、写真からはわかりにくいですが、ものすごい量のオクラを揚げて仕込んだそうです。このポーションの中にも何本分ものオクラが入ってるとのこと。
油で揚げたオクラの香ばしさとヨーグルトの酸味がお見事にマッチングしてます。

これ、全部お替り自由。
ラッサムやサンバルをお替りさせていただきました。


(胃もたれとかせずに)毎日でも食べられるミールス、をコンセプトのひとつにしているそうで、まさに明日も食べたいと思うミールスでした。

わたしは、ケララに滞在した経験は今まで4日間しかありませんが、それでも、このミールスをいただいて、「ケララの風」を感じた気がします!
明らかにタミルとは違う特色のあるケララ。

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2002年初頭、ポール・マッカートニーがケララのとあるホテルグループの中のいくつかのホテルを1〜2週間ずつ泊まってバカンスを楽しみました。

わたしはそれを知って、2007年初頭、ポールが泊まったホテルのひとつに泊まりました。
ベジタリアンのポールは、こういう優しい食べ物を食べて、優しい気持ちになってケララの風に吹かれてのんびりしていたのかな、とか妄想してました。
そして、2002年半ばに、ポールは結婚(現在離婚しちゃったけれども...)、その披露宴に供したのが、ベジタリアンのインド料理だったということだから、おそらくはケララでの想い出を感じるようなメニューだったのだと想像します。

そしてその後まもなく、のりくんがこのホテルグループに修行に旅立ちました。

のりくんのお料理は、ポールが食べたお料理を数々を作った先輩シェフたちから受け継いだもの。
その点から言っても、ついフフフフフ...とほくそえんでしまう、私でした。

N-jiriさんの数十年来のロマンと、世代の違うのりくんのロマンが、今後どんな化学反応をおこして発展していくのか、それはそれは楽しみです。

めっちゃ、おいしかったです。感動しました!
どうもごちそうさまでした。