いやー、昨日観てまいりましたよ!
群馬会館映画シリーズ「インド特集」の最終日、【Porkkaalam】(ポルカーラム)に。
(会場表の写真は、後ほど。)
Movie:Porkkaalam
Year:1997.11.(Deepavali)
Director:Cheran
Music:Deva
Actor:Murali, Meena, Sangavi, Rajeswari, Manivannan, Vadivelu, Delhi Ganesh
落ち着いた佇まいのいい会場で、お客さんは年齢層がやや高め。200人前後はいらっしゃってたんではないでしょうか。
(どういう宣伝方法をとられていたのか存じませんが、若者がほとんどいないのは少々残念。というかもったいない!)
でも、とてもいい雰囲気の中で鑑賞できました。
ミーナちゃん、すごくよかった!そして、ムトゥの馬面男ことヴァディヴェール(今度、シャンカル監督プロデュースの映画に出演だそうです)に萌えたー。
後半1時間のこの二人が台詞もたたずまいも、ほんとにほんとに神がかり的というか、奇跡的に美しかった。
泣けた泣けた。誰だよ、マサラ映画は必ずハッピーエンドになる、だなんてサ。
1997年という【ムトゥ】(インド公開1995年、日本公開1998年)のたった2年後のタミル映画でだって、こんな悲しくて気高くて神々しいエンディングのがあるんだよ。
東京からコレ観るために群馬に行きました。
でも敢えて事前にあらすじとかを目にすることなしにミーナが出る映画、という程度の知識で臨んだけど、観に行ってよかったー。
帰りは一緒に観に行った東京組(別名:ヴィジャイ・コミュ員ともいう)で興奮のまま映画の感想で盛り上がる盛り上がる。この感じ、シンガポール・オフ以来かも。
やっぱり映画を観て、それで盛り上がらないとね!
帰ってきてからこの映画、ググって読んでみるに日本の会社が権利を買って、1999年頃ロードショー予定だったのが残念ながらポシャってしまったみたいで。
めちゃくちゃ名作なのに。
余談:私は今まで、このCheran監督と【Gemini】【Vasool Raja MBBS】などのSaran監督(どちらもタミル文字の綴りが同じ、読み方はチェーランともサランとも読める)が同じ人だと思ってました。
【Gemini】の監督が、【Porkkaalam】のような芸術性の高い作品も撮ってたのか、と妙に感心して帰りましたが、後ほどPeriploさまが天下の検索能力を駆使し、別人であることを突き止めてくださいました。ああありがとうございます。勘違いし続けないで済みました。
Periploさまにも感動です!
ということで今後は【Porkaalam】の監督をCheran/チェーラン、【Gemini】の監督をSaran/サランとはっきり表記を分けることにします。
帰りはmixiなかまが合流して、高崎の南インド料理店【チェンナイ】でミールス。
※ヴィジャイ・コミュ食のCEOによるレポ
一緒にヴァディヴェール萌えした方のレポ
ぽてるかさん、BUJIさん、大変お世話になりました。
■参考
≪梵・漢・和≫.com内の【Porkkaalam】レビュー
Tamilentertainment.comのレビュー
IMDb
チェーラン監督作品リスト@Wikipedia
Muraliのインタビュー(Dinakaran ’00.6.8)
タミルナードゥ州政府映画賞1997 ←【アルナーチャラム】が最優秀作品賞。【ポルカーラム】は次点の模様。
ディナカラン紙映画賞1997 ←最優秀監督賞をチェーランが受賞。(写真つき)
MOVIE Watch(1998-11-27)
あじあさろんの江戸木純インタビュー(1999.12.4)
この映画がヒンディーリメイクされた話
indolink.comの1997-98デビュー新人まとめ ←ヒーロー・ムラリの、話すことに不自由な妹役を演じたラージェシュワリが掲載されている。チェーラン監督が抜擢して改名させたエピソードも。
※そういえば、アイシュワリヤー・ラーイ(【Iruvar】)やシムランもこの年にデビューしてたんですねぇ。
kubo
ご紹介のリンクで【Porkkaalam】のレビューを読むと、どこかで見た話。そう、2001年に公開されたヒンディー語リメイク【Meri Pyari Bahania Banegi Dulhania】(僕の愛しい妹は花嫁になる)をDVDで見て、痛く心を動かされた覚えがあるのでした。主演はミトゥン・チャクラボルティーと、その妹にオリジナルと同じラジェーシュワリ。
http://www.screenindia.com/20010316/fsets.htm
かつてはインド長者番付けのトップにランクされたこともあると言われる大スターのミトゥンですが、1990年代後半以降は低予算C級アクション作品ばかりに出演しているので、本作もあまり期待せずに見始めたところ、見事に裏切られました。リメイクとは知りませんでしたが、やはりオリジナルは評価の高い作品だったんですね。是非またスクリーンで見る機会が訪れることを祈ります。しかし、エンディングで主人公が足の不自由な女性を嫁に迎える場面は(オリジナルでも同じ?)、わたしゃ「そーゆーことじゃないんちゃう?」と思ってしまいましたが。
なお、【Meri Pyari Bahania Banegi Dulhania】のDVDは劣化で悪名高いVideo Sound社製で、先ほど再生を試みたところ後半がまったくダメでした。トホホ。
つきよ
サイトはいつも楽しく拝見していますが、初書き込みです。はじめまして。
片道三時間以上かけて会場に行ったのですが、本当に観てよかった!と思える作品でした。こちらで木曜に上映を知ったので、むんむんさんには感謝しております。(年配の方はたぶん常連さんばっかりなんだと思います。ラインナップはいいんだから宣伝してほしいですよね〜)
ヴァディヴェール、素晴らしかったですね。ミーナちゃんも最初のミュージカルシーンの溌溂とした娘らしい輝く美しさから静かな演技まで魅せてくれましたし、名作だと思います。私にはするっと納得できるラストではなかったんですが、強引にめでたしめでたしにならないところに強くうったえるものがあるというか…今日もじわじわきています。また見る機会があったらぜひ観たいですね。(でもそうしたら冒頭から泣いてしまいそうですが)
Periplo
ヴァディヴェール氏は、歌、踊り、芝居もそれぞれにきちんと訓練を受けた古典的なコメディアンなんだということを認識して目の覚める思いでした。作中のソロ・ミュージカルシーンはおそらく自分で歌っているのではないかと思います。これから公開される主演作にも期待が高まります。
http://www.doblog.com/weblog/myblog/40353/2269509#2269509
ヴァディヴェールの出身地はマドゥライ、ニックネームは「ヴァイハイ(ヴァイガイ)河の嵐(というか氾濫?)」だそうです。
http://en.wikipedia.org/wiki/Vadivelu
チェーラン監督のフィルモグラフィーも、IMDb よりもウィッキーさんの方がきちんとしてますね。ポルカーラムと前後して作られた諸作も見てみたいと思いました。
http://en.wikipedia.org/wiki/Cheran_%28director%29
むんむん
うわー、みなさんコメントありがとうございます。
ご紹介いただいたリンク先は、後ほど本文にも追加させていただきます。
>kuboさま
ヒンディーリメイクもあったのですか。知りませんでした!
ネットに感想書くとこうして新しい情報が口コミで教えていただけたりして、ネットやっててよかったなあと思う次第です。
オリジナルもエンディングは同じです。
「そーゆーことじゃないんちゃう?」
↑これは私も全く同じ感想。(ネタバレ)しかし、この理不尽さにミーナがブチ切れずに乗り越えて、花嫁の介添人を淡々と務め、そのうえ最後に『あなたに出会えたことこそが、「私の宝物(ポルカーラム)」だと思うことにするわ』と告げて静かに村を去って行くところが、人間の尊厳というかなんというか、ほんとに美しかったです。
むんむん
>つきよさま
こちらこそ、初めまして。ようこそです。
お越しくださってありがとうございます。
そして、こんなサイトでも時には情報としてお役に立つことがあると知ると、とてもうれしいです。
3時間かけて群馬会館に駆け付けたんですか!
お疲れさまでした。でも、よかったですよね。
もう一回でも、何度でも観たい作品です。
映画の中盤まで、「なんでこんなやっきになって兄貴は妹の結婚結婚、とばかりやってるんだろ。こんなに思いつめてたら妹も思いつめちゃうじゃん。(まだ妹は21歳なのに。)
なんで近くに妹の障害を理解できる人たちがいるのに近くで相手を見つけようとしないんだ?」みたいな違和感がずっとあったのですが、後半のヴァディヴェールの台詞や歌で、それがすっきりしました。
まさにヴァディヴェールが鍵だったんですねぇ。
でもすっきりした途端に、物語はどんどん暗雲が立ち込めて、哀しくて仕方なかったです。。。
しかも悲劇のあとヴァディヴェールはどうなっちゃったのかの描写がないのがまたなんとも。。。
またよかったら、映画の話につきあってくださいね。
コメントありがとうございました。
むんむん
>Periploさま
お疲れ様でした。
ほとんど即興で開催されたヴィジャイ・オフ(?)の割には、
映画も高崎チェンナイもその前後での映画話でも大変盛り上がって楽しかったですね!
ヴァディヴェールは、目からウロコが落ちる思いで、見入っちゃいました。実に素晴らしい俳優ですね。
うん、主演作も楽しみです!
私もチェーラン監督の前後の作品観てみたいです。
【ポルカーラム】で2作目だったようですね。
そんな初期でこんな傑作を撮るとは、脱帽ものです。
また【ポルカーラム】以外も一緒に観て感想を語り合ってみたいです。こんどは何に「萌えー」になるかしら(笑)
ところで、MT3.2は、コメントでリンクを2つ以上貼るとどうやら、スパム対策で即時の掲載が保留になるようです。
そんなわけで、今回いただいたコメントもすぐに反映されなくてごめんなさいです。