微妙にヴィジャイ三昧だった週末

インド旅行の話、まとまって書く気力がちょっぴり欠けているこのごろです(腰痛でカイロプラクティック通いだし、身内の慶事があったりもして)が、先週末は2本インド映画を見たですよ!

ヴィジャイの【Thirupaachi】(2005)と【Naerukku Naer】(1997)。
2005年のヴィジャイを見た後に突然8年も前のヴィジャイを見たら、1997年のヴィジャイってば垢抜けないことこの上ない。
このヴィジャイを見ても、絶対私はファンにならなかったであろう。
逆に、今こんなにカッコよくなっちゃったんだから、本人の才能うんぬんの他にも彼自身の相当な努力があったんだろうな、すごい!とますます今のヴィジャイに惚れました。

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短評

Thirupaachi

前にボロボロの画質のビデオで一度見てるんだけどそのときは、字幕もないし画質も音質も悪いから映画のニュアンスをまるで汲み取ることができず、ヴィジャイがひたすら怖い映画に見え、しかも途中で寝てしまった。
今回は、英語字幕つきDVDで再挑戦。

前半のエピソードはちょっと長ったるいけど、中盤あたりからどんどん尻上がりに手に汗を握る展開。
タミルの田舎町に住むヴィジャイが、チェンナイに住む男性のもとに嫁ぐ妹に便乗して都市に出てくる。
でも憧れのチェンナイは、隣人がチンピラやゴロツキに襲われても、時に大衆の面前で殺されても、人々は遠巻きに見てるだけ、誰も助けにいかない。
そしてついには、一緒に出て来たヴィジャイの友人も犠牲に。
「どうして誰も助けに行かない?助け合わないなんて、人間らしくない」
ヴィジャイの問いに、チェンナイの人々は「ここは(大都市)チェンナイだからだ」
ヴィジャイは激怒する、
「ここはチェンナイじゃない、タミルナードゥ州の州都だ。
俺たちの、タミルナードゥ州の州都なんだ!」
(↑ この啖呵をきるヴィジャイ、たまんねえなあ、かっちょええー!)

そして、これからチェンナイで生きていく妹が平和に暮らしていくために、ヴィジャイは鬼と化し。。。

復讐ものはあまり好きじゃあないんだけど、文句なしにヴィジャイ、かっこよかった。
おもしろかった。
途中、パシュパティがまたええんだわ。
「なーん だーん ぱったーす ばる」(俺が、爆竹バルだ)なんつー呼び名だ。
「俺は自分では何も語らない。爆竹が語るんだ」
といちいち大見栄を切ってから、相手を爆竹攻めにして窮地に追い込むという、とってもタミル的な悪役。
全国のパシュパティ・ファンのみなさんはぜひ見てください。
(日本のファンはたぶん一桁だと、思うけど。。。)


Naerukku Naer

マニラトナム監督のファンは日本にもたくさんいるでしょうけど、マニラトナム監督作品は見ても、マニラトナム監督プロデュース作品まで手を出してる人はどれだけいるんでしょうか?
かくいう私も、マニラトナムのプロデュース作品を見るのは今回が初めて。
それからこのDVDはマニラトナムだからとかでなく、ラグヴァランが出てるから買っておいた、ってやつなんですが。
タミル映画では割と珍しい、オールスター系、ちょっと社会派な映画。
マニラトナムが制作なだけあって、映像もとてもきれい。
(若気の至りのような)ヴィジャイとスーリヤの2大スター共演。シムランとコウサルヤーがヒロイン。

でも見ていくうちに、実は主役はラグヴァランだと分かる。
ラグヴァランが全編にわたって苦悩し続けてます。
映画によってはチョイ役だったりすることもよくあるラグ様が、こんなに全編に渡って苦悩していると、(とても絵になっているし)ファンにはとっても見応えありました。
ヴィジャイのダサさも微笑ましいけど、シムランもかわいいんだけど、まだぽっちゃりしていて、びっくり。

ダーリンは、マニヴァンナンが登場すると身を乗り出して見ていた。
プラカーシュラージには更に萌えまくって見ていた。


全体的にはあんまりおもしろい映画じゃなかったけど、ラグヴァランやその他の脇役がかなり光ってたりするので、これはこれでまあOKかな。
警官姿のプラカーシュラージが好きな方は、出番は少ないけどマスト・ゲットです、たぶん。


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ヴィジャイ、いいよいいよー。