雪と【ALWAYS 続・三丁目の夕日】

山梨県・石和の病院にお見舞いに行く予定で、いつもよりも早く起きて、雪の降る中を新宿高速バスターミナルまでがんばって来てみたら、中央高速道路の八王子が通行止めになり、結局予約していたバス以降、甲府線の高速バスは全便運休になってしまいました...。

JRの甲府方面特急も運休の公算が高いということで、石和行きは本日のところはとりやめ。
長い移動時間は読書だ、と意気込んで(?)【その名にちなんで】の文庫本も持参したんですが。

しかしせっかく休日にしては早く起きて、電車賃かけてここまでやって来たのに、そのまま家に引き返すのも...と、新宿で待ち時間がほとんどなく近場で何か映画を観られたらそれもいいかなと考え、ちょうど近くにコンビ二があったので、映画情報をゲットしに向かいました。

そうしたら、モーニングショーで【ALWAYS 続・三丁目の夕日】を上映していたので、これを観ることにしました。
【ALWAYS】は、1の方も映画館で観ていたので、続編も観に行くつもりでいたのがつい行きそびれてまして、もう上映終了していると思い込んでたので、これはこれでラッキー。


100人も入らない小さなスクリーンだったけれど、大雪のモーニングショーだというのに半分以上の席が埋まりました。
私たちのようにバスや電車がキャンセルになって時間をつぶしにきたんだろうか?それともこの映画のために大雪の中を?


いい映画でした!私は1より今回の続編の方が好きかな。前回より素直に泣けました。
(1の方は時代背景や文化の再現にテクニックを使って懲りすぎている雰囲気が自分には鼻についたというか、世間の評判ほどには感動しなかったんだけど、今回はそのへんがさらりとしているというか自然な気がしました。)

それにしても、歓声があがったとかいうのではないのだけど、小雪が泣きながら吉岡秀隆の家を去るシーンだとかで、いっせいに場内すすり泣きの音が聞こえてくるんです。
自分もまんまと泣いていたんですが。
ここまでみんな同時に鼻をすすっている、というのが泣いているんだけどなんだかおかしかったです。
映画館でみんなで映画を観る醍醐味、かな?


昨日、家でDVDで【悪い奴ほどよく眠る】(1960年、黒澤明監督)を観ました。
150分という、インド映画並の長尺ながら、まったく間延びしたシーンがなく善と悪のどちらが優勢かがころころ変わり、手に汗握る展開の、かっこいい映画でした。(私の大好きな志村喬は今回は悪役。狸親父ぶりがたまらなくていいのぉ。)
黒澤監督の社会悪への怒りが、映画制作を掻き立てている様子が想像できるような...。
そして、ここで提起している問題は、50年近く経った今も繰り返されていること。
監督の革新性みたいなものに、敬服します。三船敏郎も現代劇で抑え目ながら存在感ありすぎ。
昔の映画って、カメラワークだとかCGだとかうんぬんじゃないところで迫力があっていいです。

が、復讐ものな上にやるせないラストだったから続けてハードなものを観るにはしんどいし、今日は外は大雪だし、今日みたいな日は【ALWAYS】みたいなあったかい映画を観られて、よかったです。


【ALWAYS】を観た後は涙をぬぐいぬぐい地元に戻り、お昼ごはんはサンサールでランチをいただいて家に戻りました。

ランチ・ダルバート
(ムラ・コ・アツァール、じゃがいもと小松菜のタルカリ、グンデュ・ルック、ダル。他にウォーとマトンカレーも食べました。昼から食べすぎ。)

寒いけど、帰る途中で、いくつか雪だるまを見かけました。

雪だるま

たぶん、親子で作ったんだろうなあ。
【ALWAYS】という、昔の日本を描いたファミリー映画を観た後でこういうのを目にすると、何かほっとしました。