Indian Movies / インド映画の話

Kaala カーラー (Tamil, 2018) 

2018/06/20

(書いてる途中ですが。なんか、思うことがいっぱいあるけど書ききれないので、随時後ほど追記します)

観てきました、Spaceboxさんの自主上映で、ラジニカーントの待望の最新作【Kaala】(カーラー)を!

Directed by Pa. Ranjith Cinematographer : Murali.G Music Director : Santhosh Narayanan Editor : Sreekar Prasad Art Director : T.Ramalingam Sound Designer : Anthony BJ Ruban Stunts : Dhilip Subbarayan Lyricists : Kabilan, Umadevi, Arunraja Kamaraj, Arivu Choreographer : Brinda, Sandy Sound Mixing: Suren G Costume Designers : Anuvardhan, Subika, Selvan Stills : RS Raja PRO : Riaz K Ahmed Production Executive : S.P.Chokalingam, R. Rakesh Executive Producer : S.Vinod Kumar Produced By Dhanush Production : Wunderbar Films | Lyca Productions
Cast : Super Star Rajinikanth, Nana Patekar, Eswari Rao, Huma Qureshi, Samuthirakani, Sampath Raj, Sayaji Shinde, Anjali Patil, Manikandan, Dileepan, Pankaj Tripathi, Ravi Kale, Ramesh Thilak, Arul Doss, Aravind Akash, Sakshi Agarwal, Arundhati, Suganya, Nithish

カーラーは、【帝王カバーリ】(Kabaali)に続き、若手のPa.Ranjithが監督。

カバーリは大好きなんだけど、リアリズム志向というか、従来のラジニ映画のような喜びに満ちた映画ではなかった。
なので、次のカーラーもそうなのかな、と少しばかり自分の中ではラジニファンでありながらトーンダウンしていたんです、公開前は。
(何ちゃらノワール系、救いがない系は、超苦手なんですよ、私!)

でも、いろいろ考えさせられたけど、カーラー、よかったなあ...
今のラジニが、今さら往年の面白くてカルい映画に出たって仕方ないでしょ。
(【ムトゥ 踊るマハラジャ】の日本公開の頃、「ヒーローを演じるのはマンネリで、もう徐々に映画界を引退したい」と何度も語っていたぐらいなのだから...)
監督のお考えもそうだけど、ラジニがあと何作か映画を制作後に目指すという政界に対して、ラジニ自身の決意の気持ちが投影されていたと思う。 それを考えたら、もうゾクゾク鳥肌どころじゃない映画だ。

映画で描かれる、ナーナー・パーティカルが演じる徹底的に汚い政治家のような人が、いっぱいの世界にラジニはこれから飛び込むんだなあ。
でも、カーラーで終盤でラジニが「皆がカーラーになるんだ」と話し、クライマックスの力強くて幻想的な画面でそのひとつの答えが現れていたと思う。
2回目に観たときは、最後の10分ほど、涙ボロボロで大泣きでしたわ。

【ラジニのルックス的な見どころ】

前作Kabaaliのラジニはスーツ姿でカッコよかった... ひたすらカッコよかった...
スーツ姿でドカンドカンドカン! くぁ〜、たまらねえ!

しかし、唯一のちょっぴりモノたりない点が。

それは、ドーティ(腰布。タミル語ではウェスティ)! ドーティ着てないんだよ、カバーリのラジニは!

しかし、お待たせしました。カーラーはしょっぱなからその辺の不満を払拭して飛ばしてくれます。

ラジニのドーティ姿! しかも黒! 色黒のラジニが着こなす黒は激シブ!
(チェックのルンギでリラックスする姿もステキー♪)
黒い傘で、ちょっぴりキングスマン!

【カーラー(黒)】

カバーリの方が全編に動きがあって、台詞が分からなくてもラジニの動きやエクスプレッションで分かりやすかったと思う。
カーラーはそれに対して、前半が「静」、後半が徐々に「動」という感じで、前半が台詞についていけないと少々退屈に。
でもその分、たまに出てくる「動」の部分が、カバーリよりもコントラストが効いていて、ラジニ、やっぱりやっぱりやっぱり、かっこよかったあーーーーーー!!!

本作でのラジニは「カーラー」と呼ばれるとおり、徹底的に「黒」。 他の作品ではよく見かける、白いシャツに白いドーティ姿はナシ。

1回目の鑑賞のときは台詞に全くついていけないところもあって、この「黒」は、色白の多い北インド人(アーリヤ系)と色黒の多い南インド人(ドラヴィダ系)の対立構造(よそ者は出て行け!的ないざこざ)が主体なのかなとも思ったのだけど、2回目に観たらそれだけではなさそうだった。
(だいたい、ラジニ自身が南インドで活躍しているといったって、出自がマラーティーで北インド系だし。。。)

2回目を観る前に、6月15日に髙山龍智さん(反骨のブッダ)のトークライブで、カーラーの意味の話やダリット(インドの仏教徒さんは、多くはダリット出身で改宗したルーツを持つ方が多いらしい。)の話を聞いてたので、それもふまえて観ると、そんな簡単な話ではなーい。

ここでいう白はブラーミンなどの高位カーストの人。
一方で黒なのは、ラジニとラジニを支持する民衆はカーストが低い/ダリットだとかアウトカーストと呼ばれる人々を主とする住民。 でもダラヴィスラムって、いくつかの日本語情報をネットで拾い読みしてみただけでも、貧乏だとかそれだけじゃない複雑なスラムみたいなんです。
弁護士だとか、スラムに住む必要がない人も実際には住んでいて都心に通勤していたりするのだとか。

ラジニが演じるカリガーランも、スラムの中ではとてもこぎれいでさっぱりした家に住んでいるし、出て行こうと思えば出て行けるけど、ここで根を張ってやっていく!と固く決意したおじいさんなのだ。
その4人の子供の中でも、父を守る!とハードボイルドになっている息子(次男。アクションが、腰に重心があってかっこよかったねー♪)と、ダラヴィから出て行きたい息子、暴力ではなく都市計画でダラヴィを救いたいと悪い政治家たちに騙される形になる息子がいて、コンフリクトが起きている。

そこに、ヒンドゥーとムスリムの異教徒同士で恋に落ちながら、暴動で仲を引き裂かれ、長年ダラヴィを離れていた元婚約者が何十年ぶりかでカーラーの前に現れて、カーラーの奥さんは焼きもち焼いて大騒ぎして。

1回じゃ、なかなか日本人には難解なインド映画かもしれないけど、もっと何度も観て理解して、もっと痺れたい。

KaalaとヴィジャイのMersal...

【監督】

ラストの色彩感覚が、Mersal(のAalaporan Thamizhan)っぽかったんですよね。
すごくかっこよくて幻想的、と思うとともに、
KaalaのPa.ランジト監督とMersalのアトリ監督、どっちも若手で同じような世代だし、何か似たものというか相通ずるものもあるのかなあ。

ネオ・リアリズム路線で彩度低め。でも主役が踊るという訳ではなくても、タミルのラップソングで怒りを叩き付けてくるPa.ランジト。
カラフルでバシバシにド派手のマサラムービーを作るけど、シャンカル門下生らしく、メッセージをヴィジャイの存在を通して訴えるアトリ。

表現の方向性は違うようでも、メッセージ性は二人とも強烈。
そして二人とも、主役に据えたスター(ラジニ、ヴィジャイ)が大好きでたまらなくて、そのスターよりも遥かに年下だけど、年下なりの新しい視点で、そのスターの新しい魅力を引き出してるところがまたスゴイなあと思う!
(ラジニに関しては、他の年配の監督がメガホンを取ると、若く見せようとこだわりすぎてた傾向があるので、ランジト監督がそれをぶち壊しておじいさんを演じさせたのは本当にすごくてかっこいい。)

二人とも天才!!! 切磋琢磨して今後のタミル映画界を引っ張ってほしいもんです。

【興行成績】

KaalaがMersalとちょっと似てるー、って思ったものだからこの2作の相関性みたいなものの解説とかないかな、と検索してたら、興行成績の比較ばかりが引っかかるのでちょっと付記。

初週の成績でいうと、
タミルナードゥ州のチェンナイでは、Kaalaが続々と新記録を出して記録的なヒット、ということらしい。
でも、都市部のチェンナイだけではなくタミルナードゥ州全体での興行成績は、KaalaはMersalの勢いには全く追いついてなかったそうな。

うーん... 

Mersalはマドゥライ近郊の村も描いてるから、牧歌的な部分もあって、地方の人の心にも響きやすかったと思う。
Kaalaは全編、都心部のスラムだし...ちょっとだけインテリ層向けになって、都心部では受けるけど、地方では、というのがあるかも。

でも、どっちもすごい力作なので、優劣なんかつけるのはナンセンスだと思う。
(twitter読んでたら、一部ラジニファンとヴィジャイファンがいがみ合ってて、残念だ)
どっちも讃えようよ、そしてラジニもヴィジャイも更にそれぞれに高みを目指してほしいと願ってます。

1回目の感想 (twitterから)

#Kaala 、敵のナーナー・パーティカル演じる政治家が、本当にヤな奴で強烈だった。ラジニは政界入りを表明したけど、そんな政治家に囲まれる世界に入っちゃうんだなあ、絶対負けないで「皆それぞれがカーラーだ」と、民衆を勇気づけて社会を変えてほしいな。(6/8)

おはようございます。 Kabaliを初めて観た(マレー語字幕のみ)ときよりも、難しくて観た直後はそんなに面白くなかったんですけど、一夜明けて、じわじわじわじわ来てます。#Kaala 今週末のおかわりは無理なんだけど、今日明日で盛り上がっていただいて、来週以降川口スキップシティで再上映希望☆(6/8)

ダラヴィを描いた映画といえば、【サラーム・ボンベイ!】や【スラムドッグ$ミリオネア】などがありますが、昨日鮮烈に思い出して #Kaala と照らし合わせてたのは、これ。タミルの外の地のスラムで暮らすタミル人の苦悩とか、ムンバイの一等地に存在するスラム独特の問題https://t.co/wcYA9ItVux

— Noriko(むんむん) (@munmun_t) 2018年6月9日

#Kaala で、ダラヴィスラムを出て行こうとする者とここを離れずに守るんだ!とこだわる人がいて、わだかたまりだとかがある。ヴィジャイの【Thalaivaa】もそこが重要なポイントのひとつだったよね。。。(6/9)

昨日今日と、#Kaala 観に行けないけどラジニのTシャツ(BABA)を着てる〜(6/10)

#Kaala で、ラジニが黒ファッションで自分でもヤマだと言う場面があったけど、Mersalでも、ヴィジャイが信仰して叫んでいたのは黒い神様だったなあ(サンギリ・カルップ)、インドの神様関連の黒の意味についてもっと知りたいなあとうずうずしてる(6/11)

2回目の感想 (twitterから)

(初鑑賞 2018.6.8 イオンシネマ市川妙典 Screen 1 20:00〜、2回目 6.17 川口スキップシティ 15:00〜)

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