Bagh Bahadur (虎男)

Indian Movies / インド映画の話
ヒンディー語版のポスター

ヒンディー語版のポスター

Bagh Bahadur (虎男) ベンガル/1989年/90分
(Bengali: বাঘ বাহাদুর, translation: The Tiger Dancer)

キャスト/スタッフ
Pavan Malhotra(パワン・マルホトラ):Ghunuram
Archana(アルチャナ):Radha
M.V. Vasudeva Rao(M.V.ヴァスデーヴァ・ラーオ):Sibal ドラマー
Biplab Chatterjee, Rajeshwari Roy Choudhury, Masood Akhtar

監督:Buddhadeb Dasgupta
Prafulla Royの短編をベースに映画化
制作:Buddhadeb Dasgupta, Dulal K Roy
撮影:Venu
音楽:Shantanu Mohapatra

※主演のパワン・マルホトラは、【ミルカ】で軍の陸上コーチのグルデーウ・シン 役で出演。その他日本での上映作は【闇の帝王DON 過去を消された男】【闇の帝王DON ベルリン強奪作戦】【デリー6】など。

1993年、NHK教育テレビ放送時の番組表紹介文

「虎男」伝統芸能の虎踊りの継承者である主人公は、年一度の祭りで工場で働く1年分の収入を得る。今年の祭りが終わったら意中の娘に求婚しよう、と故郷に戻る主人公。しかし、今年はいつもと様子が違っていた。

放送時のコメンタリー

観た当時の感想(2008.1.27の日記より)

【パダヤッパ】や【Sivaji the boss】の1曲目で出てくるトラダンス、インドに実在するフォークダンス(南インドでは「プリアーッタム」などと呼ばれる)であることは、以前の日記に書きましたが、先日ともだちから、なんとこのトラ男を主人公にしたインド映画があるということを教えてもらいました。
ずいぶん昔にNHKで一度だけ放映されたという【虎男】(Bagh Bahadur、1989年・ベンガル語、その年のインドナショナルアワード受賞作)という映画。
今日、ついに観ることができました。

すごい切ない話だった。泣けた泣けた。
今年初めて、映画で泣いたかも。(【その名にちなんで】も、うるうるっとはきたけれど。)

日本人の私たちにはなかなか理解できない風習ではあるけれど、インドではカーストの関係で、代々フォークダンスで生計を立てるグループもあるらしい。そして他の仕事にはつけず、でもダンスだけでは生活ができず、お祭りでご祝儀がもらえるようなとき以外は定職ではない、日雇い労働をしていることが多いとか。

インド古典舞踊の世界でも、トップ中のトップダンサーでないと踊りだけでは生計が立てられないと聞くけれど、フォークダンスの世界になるともっとそれは深刻であろうことは想像に難くないわけですが。
でもこの映画の「虎男」、生活できないことはわかっているけれど、虎のダンスに長い文化を自覚しているし誇りをもっている。
だからこその悲劇。

日本人なら、そんな生活できないものは趣味にして転職すれば?と思っちゃう不思議な世界だけれども。

ラジニのこの10年位の映画で2回も登場する虎男のダンス。
映画界でも何か深いオマージュみたいなものがあってとりあげられているんだろうか。
それとも、インド人から見てもなんだこのダンス!?みたいな視線もあっておもしろおかしく挿入されている部分もあるんだろうか。

BAGH BAHADUR

写真(上)Live Journalのこのページから拝借しました

<参考ページ>
Art House Cinemaの映画紹介ページ
infochangeindiaの記事 The travails of Bagh Bahadur

【追記】2019.6.5
1990年カンヌ国際映画祭監督週間で上映。日本でも湘南カンヌ国際映画祭’90で上映。

コメント

  1. 【虎男】9/12 なんどり映画倶楽部32 | 南インド料理 - ina's indian kitchen 【なんどり】 より:

    […] さて9月です。 芸術の秋!ということで、インドの民俗伝統芸能にフォーカスを当てたベンガル映画をご紹介したいと思います。 Bagh Bahadur (虎男) 1989年 管理人個人サイトでの映画紹介ページ […]

タイトルとURLをコピーしました