Indian Movies / インド映画の話

【灼熱の決闘】1954年劇場公開時のポスター

2015/09/23

Chandralekha
Very rare B2 Japanese poster, for original release of [Chandralekha] (Tamil,1948) in Japan(1954).
日本で初めてロードショー上映された、インド・タミル映画【灼熱の決闘】(1954年4月6日公開)の劇場ポスター。
55年前!

わなっかん!

日本でマサラムービーがブームになったのは、1997年の【ラジュー出世する】や翌98年の【ムトゥ踊るマハラジャ】が公開された頃のことでした。

それまでサタジット・レイ監督たちのアート系インド映画の数々が日本で紹介されてきていましたが、歌って踊る商業系マサラムービーの公開はほぼ皆無だったため、ラジューやムトゥは日本人に大きな衝撃で迎えられました。

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しかし、その40年前、日本でも映画が娯楽の主流であった頃、インドのマサラムービーも、何本かロードショー公開されていたのです。

その最初の1本目が、ヒンディー映画の【アーン】、そして2本目が今回ご紹介する【灼熱の決闘】([Chandralekha] Tamil,1948~日本公開1954年)でした。

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...と、ここまでは、年表上の知識としてたまたま知っていたのですが、
この映画を観たことないし、日本でこの先見られることがあるかも分からないし、
へえー、と思ってただけでした。

そうしたら、先月たまたまなんとなくオークションサイトを見たら、この映画ポスターが出品されていました。
NFCで【アーン】の日本公開時のポスターは見たことがありましたが、こっちの映画のビジュアルを見たのは初めてで、ほとんど一目惚れ状態で入札しちゃいました。
ラッキーにも落札できて、先週末手許に届きました。

55年前の劇場に貼られていたポスターです。
紙はヨレヨレ、派手に破れているところもあるのですが、なんとも味があって、ステキ。
昔の映画ポスターって、素敵ですねえ。うっとり。

宣伝コピーも、ワクワクします。

「灼熱の大高原と絢爛の王宮を舞台に展開する史上空前の大スペクタクル!」

ポスター上には、「製作2年、出場人員延べ2万5千人、制作費4億5千万円...」とあります。
これが本当なら、60年前の映画で(私には今の値段でいくら相当なのかさっぱり分かりませんが)きっとものすごいスケールです。

Wikipediaなどでざっと調べてみると、完成までに5年、30lakhs(300万ルピー)かかった、とあります。
チェンナイで最初に製作された大予算映画であり、かつタミル陣営が製作した映画で初めて、インド全土で大ヒットを記録し、英語字幕もついて海外でも公開された、とか。
インドでの公開は【アーン】よりこの【灼熱の決闘】が先なので、この【灼熱の決闘】が世界配給された最初のインド映画、ってことみたいです。

なんか、大きな太鼓がたくさんでてくる「ドラム・ダンス」が圧巻な映画らしいです。
去年、シャクティの来日でタヴィルやウルミやタップに衝撃を受けてから、太鼓ドンドンな曲やダンスが気になってしょうがないんですよね~。

探してみたら、youtubeにありました!

白黒だけど、映像ぼけてるけど、うおー、すばらしい!
60年前にもこんな大勢で、どっかーんと踊ってたんですね。
感動。。。

ヒロインの女優さん(ラージ・クマリ)も、ポスターに出てるようなポーズとったりしてます。

これ、上映当時スクリーンで観た日本の方がいらっしゃったら、ぜひ会ってそのときの感想を聞いてみたいですよ!

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ポスター、家宝にしちゃいます。
破けてるし、いかんせん古い紙なので、どうやって保存したらいいか思案中。

リネンバックやペーパーバックという、裏地を貼って補強して修復する技術があるらしい。
でも欧米で主流の技術で日本ではまだ普及していないのだとか...。

買ったポスターの値段よりも、保存するためのコストの方がはるかに高そうです。
でも、それでも守ってあげたい気分になるポスターです。

55年も生き延びてきたんだし...。

(どなたか、いい保存方法をご存知でしたら、ぜひお知恵を拝借させてください!)

映画も、観てみたいです。
日本語字幕つきフィルム、どこかに残ってませんかね?

(以下、MovableType時代のコメント)

むんむん 2009年4月28日 14:10
▼kuboさま

うわ~お久しぶりです!
そうですか、もしかしてこのポスターはkuboさまと競り合ってたかもしれないんですね(←謎の感慨。)

ポスターに書かれているニッポンシネマコーポレーションという配給会社は、主にイギリスから映画を購入していたらしいので、【灼熱の決闘】もイギリスから買ってきたのかな、と。

日本に入ってきたのは、タミル語版ではなくヒンディー語版だったんじゃないかしら、という気がします。
でも、どっちでもいいです、こういう映画が1950年代に日本で上映されてたってこと自体がうれしく感じられました!

短縮版の短さ、大胆ですね(笑)
でも、【アーン】もNFCで観た短縮版は「はしょりすぎで意味がわからーん!」と思った部分もあったけど、ダンスシーンはカットがほとんどなかったのか、ミュージカルは堪能できました。
【灼熱の決闘】もダンスシーンはばっちり上映されてたんじゃないかと期待するんですが、さて。

NCCは吸収合併されて、その後も合併が何度かあったうえで最終的に現在は角川映画ってことになるようですが。
カドカワの倉庫のどこかに、フィルムが眠ってたりしないかな?


kubo 2009年4月18日 19:09
わなっかん、遅いレスポンスで恐縮です。
実は私もオークションでそのポスターが気になってたんですが、メンテの手間を考えて二の足を踏み、
画像をダウンロードするに留めました(笑)。
たいへん貴重な品だと思いますので、むんむんさんが入手されたのはご同慶のいたりです。

その【灼熱の決闘/Chandralekha】ですが、オリジナルが3時間以上あるのに、日本では80分で上映されたそうですね。
これは海外向けの国際版として製作者が短縮したのか、それとも日本側がカットしたのかわかりませんが、
いずれにせよ無茶なことをするもんです。
また、日本で上映されたのはタミル語なのかヒンディー語吹替え版なのかも不明だそうです(※)。
私はヒンディー語版のVCD(字幕なし、約160分なのでこれも短縮版?)を持ってますが、長いこともあって
まだ通しで観てません。上に紹介されたダンスシーンは終盤のクライマックスで、一番迫力あるシーンです。
日本語字幕付きで是非観てみたいのですが、【アーン/Aan】と違ってフィルムセンターが所蔵しているわけでは
ないようですね。

※ 松岡環『日本におけるインド映画の軌跡』、「南アジア言語文化」第4号(2006年)、による。このエッセイには、
【アーン】、【灼熱の決闘】公開の翌1955年にヒンディー語映画【バイジュー・バーウラー/Baiju Bawra】が
NHKテレビで同時通訳付きで放映されたことなど、貴重な情報が書かれています。


むんむん 2009年4月 2日 23:16
ととひろさん、わなっかん!

コメント&情報ありがとうございます!
リンク先の会社、ものすごい情熱で修復だとかをやられているんですね。大変興味深く拝見しました。

やぶれているのも時代を経た生々しい証拠として、敢えて残したまま保存するという考え方もあるのかも、と思いました。
修復はしないまでも、これ以上劣化もさせたくないし、何をするにもコストは覚悟しなきゃいけなさそうです。
いろいろ考えてみます。

【灼熱の決闘】の宣伝コピーは全くB級映画のような扱いじゃないですね。
実際これで当時ヒットしたのかは存じませんけど、今日本に紹介されるタミル映画はB級と決めつけられる傾向があるのがちょっとさみしいもんです。


ととひろ 2009年4月 1日 20:06
むんむんさん、わなっかん。

貴重なものを入手されましたね!
動画も楽しませていただきました。楽しい情報ありがとうございました。

ポスターの保存方法については、以下のようなものがありましたので、ご参考までに。
http://www.hozon.co.jp/archival/archival_new02_kansu.html#arcnew02holder

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