昨年末のチェンナイ旅行は「年末年始」なので、前のエントリーでも書いたとおり、メジャーな新作封切の時期ではないんです。
だから、なかなか観客が映画館で大熱狂している姿を見るのは大変かもしれない。
(地方だと決してそんなことはないのかもしれないけれど、少なくともチェンナイの中心部は、やっぱり都会というか、クールな観客が多いというイメージがあります。)
そういうわけで、本当はこの2週間後にポンガル祭りで、新作映画がリリースラッシュになるので、
ポンガル公開予定の映画のほうが観たいわけではありますが、じたばたしたって時間がワープして観られるわけではありませんしねえ。
でも、それなりに、公開中でも観たい映画はいろいろありました。
そのひとつが、このサティヤラージの【マハー・ナディガン】です。
マハーはサンスクリット語で、「大きい、偉大な」というような意味です。
ナディガンは、タミル語で「俳優」の男性形。
「超大物俳優」とでもいう題名になるんでしょうか。
■レビュー
詳しくは、Indian Films Gossip & Newsのこの記事のコメントで、この映画が詳しく取り上げられてます。
ウッドランド劇場の切符売場
←Woodland劇場の、【Maha Nadigan】の切符売場で。Rs30の席で鑑賞。
窓口がなんか、すごく小さい…。
早口なタミル語で展開される台詞が重要な映画だったようで、残念なことに内容のほとんどは理解できなかったのですが、おもしろかったです。
しがないエキストラに毛が生えたような脇役のひとりにすぎなかった俳優が、ゴマスリやお調子者な行動で監督にとりいったりしていくうちに、主役もゲット、さらには政治家としてものし上がっていく様を描いた話です。
この映画で話題になっていたのは、まずはサティヤラージが劇中でさまざまな実在の人物をパロって演じていること。
キリスト、ヒトラー、MGRなど。(詳しくは、IndiaGlitzのギャラリー参照)
そして、いろいろな監督が、監督役でゲスト出演していること。
サティヤラージのヒトラー仮装など、とても胡散臭くてよかったですが(笑)、タミル人観客のほとんどは、サティヤラージの演説シーンやちょっとした台詞(たぶん何かを皮肉っているような内容をしゃべっているとき)で大爆笑していました。
タミル語分かんない私は、ひたすら、悔しいーーー!
サティヤラージ、悪役出身だというだけあって、胡散臭い演技がとても上手いと思いました。
サティヤラージファンじゃなくても、タミルの政治等に多少なりとも興味のある方達には、かなりおもしろい映画だったんじゃないでしょうか。
監督は、K.S.ラヴィクマールやマニヴァンナンなどがスクリーンに顔を出してました。
びっくりなのが、P.ヴァース。
彼は、現在ラジニカーントの新作【Chandramukhi】を監督中ですが、この【Maha Nadigan】で、
大変出番が長く、というか、サティヤラージと対決する腹黒い監督役として登場、ものすごいアイパワーで悪役を全うしているのです!
監督でもこんなことするんだー、と感心することしきり。
あとは、このごろ自分の体重が大ピーンチ!のため、他人のダイエットもすごく気になるのですが(笑)、セカンド・ヒロインのムムターズが、1年前に劇太りしていたのに、この映画の中ですっきりシャープになっていたことに、非常にショックを受けました。
彼女はインタビューで、運動して痩せたと語っていましたが、まさかこんなに痩せたとは…
私も、インドムービーダンスや水中ウォーキングで運動しようと思います…
いろんな角度から、興味深い点の多い映画でした。
近いうちに、字幕付きで見直してみたいです。
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