キューピッド役がなぜか得意で、25組も結婚を成立させたことがある。またも友人に恋愛指南を頼まれて、他人の恋心は分かって橋渡しもできるのに、とある理由から自分の恋心の成就には人よりもとてもとても慎重でいて… そして友人を精一杯支援したのに、自分が手配した駆け落ち結婚式が正に始まる直前に、その友人の結婚相手が自分の意中の女性だったということを知ったら、あなたならどうする?
自分の恋を犠牲にする青年が、今回のヴィジャイの役どころ。失恋するヴィジャイがそもそも大変珍しいけれど、ヴィジャイの恋心の一件で嗚咽するシーンが、他のどのヴィジャイ映画でもほとんどみたことがない。「泣きのヴィジャイ」それだけでヴィジャイファンなら必見。
もうひとつのこの映画の最大の見所は、ミーナとのダンスバトル!
キャスト/スタッフ
directed:Ravi,produced:RB Choudary, Music:Mani Sharma,Lyrics : Vairamuthu,Camera: Arthur Wilson, Art: Prabhakar,Editing: Jaishankar,Stunt: ‘Jaguar’ Thankam,Dance choreography: Lawrence, Raju Sundaram, Dinesh and Ashok
Stars:Vijay(アショーク), Richa Pallod(ヒロイン:ウマ・マヘーシュワリ),Sashikumar, Vivek, Meena(ダンス1曲特別出演), Krishna, Kovai Sarala,Devan
音楽 曲:マニシャルマー 詞:ヴァイラムットゥ
1.Achacho Punnagai Singers : Udit Narayan, Kavita Krishnamurthy
2.Kadhal Oru Singers : KK
3.Manidha Manidha Singers : Srinivas
4.May Madha Singers : Devan Ekambaram, Sujatha Mohan
5.Mellinamae Mellinamae Singers : Harish Raghavendra
6.Minnalai Pidithu Singers : Unni Menon
7.Sarakku Vachirukken Singers : Shankar Mahadevan & Radhika Tilak
本作は大ヒットだったとも、フロップだったとも言われてますが、少なくともサントラ曲はタミルではすごく有名。 アッチョッチョ〜♪
むんむん’s コメント
この映画を知ったのは、2002年1月。 ミーナファンの友人が、「ヴィジャイとミーナが共演しててダンスがすごい。現地でこのダンスを観るためだけに3回映画館に観に行ったよ」と言っていたことを記憶してる。でもヴィジャイが他人の応援ばかりしていて失恋しちゃう変な映画だった、ととも言っていたような。。。 上の写真は、ああこれがその映画のポスターか、と撮影したもの。結局興味があったものの、時間がなくて映画館に観に行けずじまい。
ところがその半年後の2002年7月末、マレーシアとシンガポールで開催された「タミルメガスターナイト」イベントで、ミーナが件の曲で踊るのを生で観て感動。その後映画内でのダンスシーンも観て、ヴィジャイとミーナのダンスはそれはそれは圧倒的で、うわあ、これはスクリーンで観たかったなあ、と地団駄を踏んだものでした。
ヴィジャイのダンスの名パフォーマンスは数あれど、女性スターと踊って、競演としてダンススキル的に凄かったものって、そんなに多くはないんですよね。(雰囲気がカワイイくて好きなのはたくさんあるけれど。近年なんか、ヴィジャイがすごく踊りまくっているのはヒロインが踊らずにいるタイプの方が多い気がする)ヴィジャイのダンススキルが凄すぎるからなのか、釣り合うだけの実力があるヒロインと組まないと、ヴィジャイの振り付けが簡単になりがち、というか。 その点、ミーナやシムランやシュリーヤー・サランあたりと踊ったときはお互いの相乗効果が半端ないですね!
というわけで、ミーナとの1曲だけで壮絶満足な映画。(ミーナのパフォーマンス中でもベスト10に入ると思う☆) ヴィジャイの弾むような腰のキレとか、ダンスの掛け合いだからこそ生まれてると思う。何回観ても、見飽きない。
このダンスを観たら、映画本編はオマケみたいなものかも。
…なーんて思っちゃう位だったんですけど、ヴィジャイファンになってからだいぶ後になって、ちゃんとまじまじと鑑賞してみたら。 もう、自分の追いかけたい女の子が、(早く告白していれば、振り向いてもらえた可能性が大変高かったにかかわらず)友人の意中の女性だと知らずにひたすら縁結びに走り回っていて、とにかくその真実を知らずにすれ違ったままの状態で、最後まで引っ張る引っ張る。こんなに引っ張るかー!という程引っ張る。 もうはがゆくて、ヒロインとのロマンスを夢見ているヴィジャイが小っ恥ずかしくて、ヒロインが他の男性のバイクの後ろに乗ったのを見かけただけで、電車にひかれそうになるほど動揺しちゃって哀れで、もう可哀想だよなんとかしてくれー!、という感じ。 だけど、その最後の最後に、もう後戻りできないと悟って一人で「泣くなよ、アショーク!(自分のこと)」とつぶやきながら自分で自分の頬をペチペチやって堰を切ったように嗚咽号泣するシーンは、一緒に苦しくて泣けました!
どうしてヴィジャイの方がどうみてもステキだしお似合いなのに、ヒロインのウマ(リチャー・パロード)はギリ(サシクマール)のところに嫁ぐんだ!?(爆)
↑ はい、私もダイハード・ヴィジャイ・ファン、決定(笑)
自分の幸福を棚上げにして、他人の奴隷状態でいる主人公のお話に共感はあまりしないし、後味が決していい訳ではないんだけど、ヴィジャイのイノセントな泣き顔がもう全てを吹っ飛ばすというか。いやはやすごかった。
ヴィジャイはなぜ当時こんな役のオファーを受けたのかな。(でも当時は他にも変な役はいろいろ演じてたといえば演じてたか。) これを書いてる今時(2019年)には、絶対に演じそうにない役なので、恋に傷つくヴィジャイ、というのが実にレアでもあり、余韻が残りまくりです。
タイトルは次回作の【Thamizhan】だけど、絵はShajahanのヴィジャイですよね。
(Ayngaran DVD(英語字幕付き)で鑑賞。)
コメント