【神さまがくれた娘】(Deiva Thirumagal)試写会

Indian Movies / インド映画の話

12月17日、配給会社さんの御厚意により、ヴィクラム主演のタミル映画【神さまがくれた娘】の試写会に行ってきました!

【神さまがくれた娘】(英題:God’s Own Child / タミル語原題:Deiva Thirumagal)日本公式サイト
2014年2月15日より、ロードショー!

来年、お久しぶりのタミル映画の日本公開です♪

日本版予告編

2012年3月15日、大阪アジアン映画祭で観てきた映画です。

当サイト内ヴィクラムのページ
●<a href=”https://munmun.moo.jp/archives/2012/03/vikram-coming-japan.php”>Vikram(ヴィクラム)来日決定♪</a> (2012.3.2)

●<a href=”https://munmun.moo.jp/m2/diary/2012/03/vikram-vijay-congrats.php”>ヴィクラム、来日&グランプリおめでとうございます!</a>

映画祭の観客の投票で第1位で映画祭のグランプリ、協賛のテレビ局の賞をW受賞し、関西で深夜枠ながらテレビ放送もされ、評判が評判を産んだ素晴しい映画でした☆
(関西の友人が録画ビデオを送ってくれました。感謝・感謝です。)

でも、こんな名作でも日本で一般公開されるのは難儀なんだろうなあ、とか当時思ってましたが、あの感動から2年あまりも時間はかかったけど、ようやく日本公開の報です。

↓試写会で鑑賞した感想↓

ヴィクラムが映画祭での質疑応答やインタビューでも答えてたけど、A.L.ヴィジャイ監督の映像、ほんとに、めっちゃキレイ。
(ヴィクラムは、彼は映像の美しさがずば抜けていて歳の若い監督だが大変才能がある、というようなことを言っていた)
タミルの避暑地、ウッティー。まだ行ったことないけど行ってみたいな。

インド映画、タミル映画というと映像美といえばすぐ思い浮かべるのはマニラトナム監督だけれども、マニラトナムとは違う方向性でほんとにキレイでリリカルな映像を撮る監督だと改めて感じた。
(今年夏に公開されたA.L.ヴィジャイ監督×ヴィジャイ主演の【Thalaivaa】も、出来としては消化不良な部分が多々あったけれども、ヴィジャイのシャイな部分みたいなものまで丁寧にキレイに描いてました。)

…でもキレイすぎて、あの映像美に憧れてインド行ったら、ちょっと落差があるかもしれない???(笑)

映画祭のときに気になった日本語字幕の訳もだいぶ修正されていて、映画祭のときよりも映像に集中できました。

クリシュナがニラーが好きなごはんを料理するシーンがありましたが、台詞では「パール・サーダム」(ミルク煮のごはん)と言ってましたねえ。
あれ、うちの2歳7ヶ月のむすこにも作ってみたいです。
クリシュナは6歳相当の精神年齢の大人なので、ヴィクラムはハンサムなのに相当作り込んだ6歳児の表情で演技してるわけですけど、パール・サーダムを持って裁判所に行って転んでしまい、うつぶせに倒れた状態で顔をあげてニラーを連れ去る車を見送るシーン、目がうるうるしてて、すごくステキなのっ!!!!!(この映画の中で、一番もともとのヴィクラムに近い表情かも?)

パール・サーダムがこのシーンでとても印象的に使われていて、ぐっときますね。
料理や食事のシーンがよく描けている映画って、大抵映画全体も素晴しい出来だったりしますね。

ニラーを連れ去り、クリシュナを道路に置き去りにするひどーい学校理事長と対照的に、知的障がい者を何人も雇用してチョコレート工場を営む工場長のクリシュナたちへの優しい目線がすごくほっとした。

アヌシュカーが仕事を取れないひよっこ弁護士役で、精一杯虚勢を張って、ヴィクラムたちを救おうと敏腕弁護士に立ち向かって行く姿が凛としていてこれまたいいね。
その敏腕弁護士役がまた、大好きな俳優/ナーサルさん!重厚で貫禄があって、映画にぐっと重みが出ていいですわ。
彼がこの映画で言う最後の台詞が、この映画の全てを物語るというか、いいところを持って行きますな☆

。。。クライマックスの法廷シーンが、感動をよびまくるのですが、法廷シーンが終わった後に、私の隣の方が席を立っていきました。

あの!その後にもうひとつ山が。。。

その最後の山。演技なのかほんものなのか分からなくなるほど、ヴィクラム演じるクリシュナの決意に感情移入しちゃって、ぶわわわーっと涙でました、でました。
観るの初めてじゃないけど、何度観てもやっぱり泣けました。

泣ける映画がいい映画、とかお涙頂戴の映画だ、とか言うつもりはありません。
でも、子を思う親の気持ち。
感情をいっぱい揺さぶられました。
大阪アジアン映画祭でも、本当にたくさんの人たちが感情を揺さぶられ、余韻が残ったんだと思う。
だからグランプリも今思えば当然の結果だったのかも。

自分も子育て中なので、むすこが生後10ヶ月のときに映画祭でこの映画を観たのでストレートに心に刺さった、のもありますけど、この映画を観たこともあって、「Deiva Thirumagal」(Deiva=神様、thiru=「御」、magal=「娘」)という言葉が自分の心にずっと残ってて、自分のむすこも天からの授かりものでdeiva thirumaganだと今でも時々肝に命じています。

配給会社さんは、インド映画というくくりでの売り込み文句を控えめにしているようです。

とはいえインド映画としてのエッセンスもしっかり入っていて、踊りまくるわけじゃないけど、やっぱり妄想がつきすすんだステキな歌のシーンもあって、やっぱり純然たるインド映画です。それがこの映画のいいところでもあります。

映画祭の質疑応答で、ヴィクラムに質問したとき、A.L.ヴィジャイ監督やヴィクラムがものすごく的確に私の聞きたいことに反応してくれたことを昨日のことのように思い出します。

<blockquote>インド映画や<strong>タミル映画の特徴は、「エモーション(感情)」</strong>だと思う。
インド人にとって、音楽は切っても切り離せないものであり、<strong>ミュージカルシーンはエモーションを表現するもの</strong>。
ダンスシーンがない/少ないインド映画は増えているし、自分たちも無理にダンスシーンを入れようと思わないが、<strong>踊る踊らないに関わらず、ミュージカルシーンそのものはこれからもインド映画に残っていく</strong>と思う。</blockquote>

(※ただし、ヴィクラムは、「踊らない映画も好きだけど、踊る映画も大好きなんだ。」と強調してました。演技派と呼ばれてるので、あんまりダンスは興味ないのかな、とか予想してたんですけど、本人の肉声でダンスが大好き、という言葉が聞けたのはなんか感動でしたね~。
しかも、私の目をまっすぐに見て語ってくれましたからネ。
いい人です。
ますます惚れました、ヴィクラム♪)

「エモーション」がインド映画のキーワード。
【神さまがくれた娘】は、あんまり踊らないけど、エモーションという意味においては、屈指のインド映画だし、世界中の人のエモーションに訴えかけることのできる、素晴しい映画。

配給会社さんの配布していたプレスシートは、丁寧に映画を紹介しようという姿勢にあふれていて、とても好感がもてました。
(きっと、恩師/深尾淳一先生が尽力してくださっているのに違いない☆)

今年のインド映画の宣伝でよく見受けられた、ハリウッド映画を超える超えないとかスタイリッシュだとかそういう話はおいといて。

<strong>世界に誇れる「エモーショナルな」インド映画として</strong>、来年、日本で一番寒い時期の公開になるけれど、日本でたくさん人の目にふれて、日本の観客を温かい気持ちにしてほしいと思います。

ロードショーのときも、ぜひ出かけたいと思います☆

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